第一種衛生管理者の過去問
令和2年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問20

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和2年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

金属による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎機能障害などがみられる。
  • 鉛中毒では、貧血、末梢神経障害、腹部の疝(せん)痛などがみられる。
  • マンガン中毒では、筋のこわばり、ふるえ、歩行困難などのパーキンソン病に似た症状がみられる。
  • ベリリウム中毒では、溶血性貧血、尿の赤色化などの症状がみられる。
  • クロム中毒では、肺がん、上気道がんなどがみられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解4

1◯
カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎機能障害などがみられます。

2◯
鉛中毒の主な症状は貧血、伸筋麻痺、腹部の疝痛などです。

3◯
マンガン中毒では、筋のこわばり、震え、歩行困難などのパーキンソン病に似た症状および障害がみられます。


ベリリウム中毒の急性症状は皮膚炎や気管支炎などです。長期間ばく露されるとベリリウム肺の原因になります。

5◯
クロム中毒の主な症状は皮膚障害(皮膚炎等)、気道障害(急性呼吸器疾患、鼻炎、鼻中隔穿孔、慢性咽頭炎、慢性気管支炎、アレルギー性喘息)、腎障害などです。また、長期ばく露で肺がんや上気道のがんの原因にもなります。

参考になった数197

02

1:○
2:○
3:○
4:×
5:○

誤った選択肢は4です。
ベリリウム中毒の症状は、皮膚炎、肺炎、肺肉芽腫などです。
その他は説明文の通りです。

参考になった数57

03

正解は、4 です。

1.正しいです。
粉塵を吸い込むと気管支炎、肺水腫等を発症します。咳、口かわき、鼻や喉の痛み、頭痛、胸部痛などの炎症を生じ、腎不全を引き起こします。大量のカドミウムを摂取すると急性中毒を引き起こし肝臓や腎臓を損傷します。イタイイタイ病が有名です。

2.正しいです。
症状は、頭痛、脱力、歩行協調障害、食欲減退、嘔吐、便秘、腹痛、骨や関節の痛み、高血圧、貧血等があります。腎臓の損傷も起こります。

3.正しいです。
粉塵や蒸気を吸い込むと激しい咳と痰や肺炎の症状が現れます。慢性的な吸引で無気力、無関心、食欲減退、不眠症などの軽度の精神症状が現れます。やがてパーキンソン症候群とよばれる神経症状も引き起こすようになります。

4.誤りです。
曝露によって皮膚炎、気管支炎、化学性の肺炎を生じます。継続して曝露すると、肉芽腫と呼ばれる炎症も生じます。

5.正しいです。
クロム化合物が皮膚に付着すると皮膚炎を引き起こします。又、粉塵や霧状クロムを吸入すると、鼻の粘膜が冒され、鼻中隔穿孔に至る場合があります。

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