第一種衛生管理者の過去問
令和3年4月公表
関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問22

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和3年4月公表 関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
  • 常時使用する労働者数が50人以上の事業場において、厚生労働大臣の指定する者が行う産業医研修の修了者等の所定の要件を備えた医師であっても、当該事業場においてその事業を統括管理する者は、産業医として選任することはできない。
  • 産業医が、事業者から、毎月1回以上、所定の情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができる。
  • 事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。
  • 事業者は、産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。
  • 事業者が産業医に付与すべき権限には、労働者の健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集することが含まれる。

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この過去問の解説 (3件)

01

【解説】

選択肢1. 常時使用する労働者数が50人以上の事業場において、厚生労働大臣の指定する者が行う産業医研修の修了者等の所定の要件を備えた医師であっても、当該事業場においてその事業を統括管理する者は、産業医として選任することはできない。

説明文のとおりです。

選択肢2. 産業医が、事業者から、毎月1回以上、所定の情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができる。

説明文のとおりです。

選択肢3. 事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。

説明文のとおりです。

選択肢4. 事業者は、産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。

産業医については、このような規定はありません。

選択肢5. 事業者が産業医に付与すべき権限には、労働者の健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集することが含まれる。

説明文のとおりです。

まとめ

また、労働安全衛生法第13条第1項では、

「産業医を選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任すること。」

となっていますが、労働安全衛生規則第13条で事業者は、

「産業医を選任することができないやむを得ない事由がある場合で、所轄都道府県労働局長の許可を受けたときは、同項の規定によらないことができる」旨も定められています。

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02

いきなり誤っているものを選択するのが難しい問題ですが,

正しい選択肢はどれも産業医の問題の基本ですので落ち着いて考えれば分かると思います。

産業医について今回の試験内容以外の基本情報を以下に簡単にまとめます。

事業所で主に労働者の健康保持のために職場環境の管理を行い、

専門的な立場から指導や助言を行う役割を担う医師の事で、

日本医師会の研修を履修するか、産業医科大学の産業医学基本講座を受講することなど、

厚生労働省が定めた要件を備える必要があります。

産業医は、以下のような職務を行うこととされています。

(1)健康診断、面接指導等の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置、

  作業環境の維持管理、作業の管理等労働者の健康管理に関すること。

(2)健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。

(3)労働衛生教育に関すること。

(4)労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。

産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、

事業者に対し、労働 者の健康管理等について必要な勧告をすることができます。

また、産業医は、少なくとも毎 月1回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、

直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないこととなっています。

また産業医の選任については従業員が50人以上の事業場では、産業医の選任が義務付けられています。

事業所の従業員数、業務内容に応じて選任が必要な産業医の人数、

常勤の必要性がありますので合わせて学習してください。

(厚生労働省 産業医について より一部抜粋)

選択肢4. 事業者は、産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。

正解です。

一見すると正しいので間違いやすいですが、そもそも産業医には代理の規定がありません。

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03

産業医に関する問題です。

 

産業医に関する法令は労働安全衛生法第13条ほか、
労働安全衛生規則、労働安全衛生法施行令などで定められています。

 

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 常時使用する労働者数が50人以上の事業場において、厚生労働大臣の指定する者が行う産業医研修の修了者等の所定の要件を備えた医師であっても、当該事業場においてその事業を統括管理する者は、産業医として選任することはできない。

正しいです。文のとおりです。

労働安全衛生規則第13条第1項二に定められています。

選択肢2. 産業医が、事業者から、毎月1回以上、所定の情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができる。

正しいです。文のとおりです。

労働安全衛生規則第15条に定められています。

選択肢3. 事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。

正しいです。文のとおりです。

労働安全衛生規則第13条第4項に定められています。

選択肢4. 事業者は、産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。

誤りです。

このような規定はありません。

選択肢5. 事業者が産業医に付与すべき権限には、労働者の健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集することが含まれる。

正しいです。文のとおりです。

 

産業医に対する権限の付与については、
労働安全衛生規則第14条の4の1、2に定められています。

第14条の4の2の二に
「第十四条第一項各号に掲げる事項を実施するために
必要な情報を労働者から収集すること。」とあり、
健康管理等に関する情報はこれに該当します。

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