第一種衛生管理者の過去問
令和3年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問15

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和3年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において示されている化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸として、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法
  • 取り扱う化学物質等の年間の取扱量及び作業時間を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法
  • 発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法
  • ILOの化学物質リスク簡易評価法(コントロール・バンディング)を用いる方法
  • 対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは(2)です。

1:マトリクス法は、化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として適切です。

2:この方法は、化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として適切ではありません。

3:枝分かれ図を用いた方法は、化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として適切です。

4:コントロール・バンディングは、化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として適切です。

5:あらかじめ尺度化した表を使用する方法は、化学物質等による疾病に係るリスクを見積もる方法として適切です。

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02

【解説】

 1:正

 いわゆるマトリックス法であり、適切な方法です。

 2:誤

 これが答えの選択肢になります。リスクアセスメントを見積もるのに推奨されているものではなく、適切な方法ではありません。

 3:正

 いわゆる枝分かれ(リストグラフ)法であり、適切な方法です。

 4:正

 コントロール・バンディングは、適切な方法です。厚生労働省のホームページ「職場のあんぜんサイト」に「厚生労働省版コントロール・バンディング」が掲載されています(参考:https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/ankgc07_1.htm)。

 5:正

 リスクの重大性、可能性、頻度を数値化した表を使用する方法は、適切な方法です。

※厚生労働省の通知・通達・指針等(ガイドライン)を参照するのには「職場のあんぜんサイト」(URL:anzeninfo.mhlw.go.jp)が便利です。

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03

「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」の
リスクマネジメントに関する問題です。

この指針については、Webサイトでみることができます。

リスクの見積りについては、指針の9に書かれています。確認しましょう。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 発生可能性及び重篤度を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸として、あらかじめ発生可能性及び重篤度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法

正しいです。

指針9(1)アの(ア)に書かれています。

選択肢2. 取り扱う化学物質等の年間の取扱量及び作業時間を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算又は乗算等する方法

誤りです。

文中の「年間の取扱量及び作業時間」の部分が誤りで、
正しくは「発生可能性及び重篤度」です。

指針9(1)アの(イ)に書かれています。

選択肢3. 発生可能性及び重篤度を段階的に分岐していく方法

正しいです。

指針9(1)アの(ウ)に書かれています。

選択肢4. ILOの化学物質リスク簡易評価法(コントロール・バンディング)を用いる方法

正しいです。

指針9(1)イの(エ)に書かれています。

選択肢5. 対象の化学物質等への労働者のばく露の程度及び当該化学物質等による有害性を相対的に尺度化し、それらを縦軸と横軸とし、あらかじめばく露の程度及び有害性の程度に応じてリスクが割り付けられた表を使用する方法

正しいです。

指針9(1)イの(ウ)に書かれています。

まとめ

<参考>

『化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針』

https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-14/hor1-14-6-1-0.htm#sisin10

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