第一種衛生管理者の過去問
令和4年10月公表
関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問4

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第一種 衛生管理者試験 令和4年10月公表 関係法令(有害業務に係るもの以外のもの) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することが義務付けられている医師による面接指導に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ただし、新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する者及び高度プロフェッショナル制度の対象者はいないものとする。
  • 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。
  • 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。
  • 面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。
  • 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。
  • 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (4件)

01

長時間にわたる労働に関する面接指導に関する問題です。

労働安全衛生規則第52条からの出題です。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

面接指導の対象となる労働者の要件は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり80時間を超えた場合です。

よって、誤った選択肢です。

2019(平成31)年4月の労働安全衛生法の改正により、面接指導の対象となる労働者の要件が100時間から80時間へ変更されました。

古いテキスト等を使用していると間違えるので、注意が必要です。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。

説明文の通りです。

正しい選択肢です。

選択肢3. 面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。

このような規定はありません。

よって、誤った選択肢です。

選択肢4. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

事業者は、医師による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するため必要な措置について、面接指導後「遅滞なく」医師の意見を聴かなければなりません。

よって、誤った選択肢です。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

面接指導の結果の記録を保存する期間は5年間です。

よって、誤った選択肢です。

まとめ

長時間にわたる労働に関する面接指導等に関しては、労働安全衛生規則第52条の2から第52条の8までに記載されています。

長時間労働はニュースなどで問題視されることが多く、出題されやすい分野ですので、確実に覚えておくようにしましょう。

参考になった数139

02

長時間労働者からの申出による面接指導に関する問題です。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であります。

よって本選択肢の内容は誤りです。

なお、産業医は、この要件に該当する労働者に、面接指導の申出を勧奨することができます。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。

事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければなりません。

よって本選択肢の内容は正しいです。

選択肢3. 面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。

面接指導の結果を、健康診断個人票に記載するような定めはありません。

よって本選択肢の内容は誤りです。

選択肢4. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から遅滞なく、医師の意見を聴かなければなりません。

よって本選択肢の内容は誤りです。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを5年間保存しなければなりません。

よって本選択肢の内容は誤りです。

まとめ

長時間労働からの申出による面接指導に関して、本設問の選択肢はすべて重要です。

本設問以外には、①事業者は面接指導の結果に基づき医師からの意見聴取をした後、必要に応じて労働者の負担を削減する措置を講ずることや医師の意見を衛生委員会等へ報告する必要があること②労働時間の状況に関する記録は3年間保存しなくてはいけないこと、も合わせて押さえておきましょう。

参考になった数29

03

長時間にわたる労働に関する面接指導の問題です。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

これは誤りの選択肢になります。

休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合における、

超えた時間が1か月あたり80時間を超えた場合です。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。

これは正しい選択肢となります。

これはすべての労働者に該当し、管理監督者も含まれます。

選択肢3. 面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。

これは誤りの選択肢になります。

法令には面接指導の結果を健康診断個人票に記載するといったことは書かれていません。

選択肢4. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

これは誤りの選択肢になります。

「3か月以内」ではなく、「遅滞なく」です。

必要な措置を講ずる必要があるため、「3か月」では手遅れになる可能性があります。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

これは誤りの選択肢になります。

面接指導の結果の記録は5年間保存となります。

健康診断の結果の記録と同じです。

参考になった数11

04

労働安全衛生法第66条の8の「面接指導等」に関する箇所からの問題です。

これに対応したものは労働安全衛生規則第52条の2以降に書かれています。

双方の法律の把握が必要です。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

誤りです。

文中の「100時間」の部分が誤りで、正しくは「80時間」です。

労働安全衛生規則第52条の2に定められています。

選択肢2. 事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。

正しいです。

労働安全衛生規則第52条の7の3に定められています。

選択肢3. 面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。

誤りです。

「健康診断個人票」の部分が誤りで、正しくは「長時間労働者に対する面接指導報告書」です。

労働安全衛生規則第52条の5、第52条の6、第52条の6の2が関連箇所です。

選択肢4. 事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。

誤りです。

文中の「3か月以内」が誤りで、「遅滞なく」が正しいです。

労働安全衛生規則第52条の7に定められています。

また厚生労働省パンフレット『「産業医・産業保健機能」と「長時間労働者に対する面接指導等が強化されます』(2019年4月1日)によれば、「遅滞なく」とは、「概ね1か月以内」ということです。

選択肢5. 事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。

誤りです。

文中の「3年間」が誤りで、正しくは「5年間」です。

労働安全衛生規則第52条の6に定められています。

参考になった数8