第一種衛生管理者の過去問
令和4年10月公表
労働生理 問7

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和4年10月公表 労働生理 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。
  • 脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。
  • 大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。
  • 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
  • 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進する。

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この過去問の解説 (4件)

01

神経系に関する問題です。

選択肢1. 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。

説明文の通りです。

正しい選択肢です。

選択肢2. 脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。

説明文の通りです。

正しい選択肢です。

選択肢3. 大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。

説明文の通りです。

正しい選択肢です。

選択肢4. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

説明文の通りです。

正しい選択肢です。

選択肢5. 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進する。

交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数は増加させますが、消化管の働きは抑制します。

よって、誤った選択肢です。

まとめ

労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。

過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。

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02

衛生生理の神経系と脳の分野では、脳と神経の構成と、構成されている器官の役割と、他の器官とのつながりを理解しておけば良いでしょう。

脳と神経を図で見ても、混乱するだけで、こんな器官と機能があるぐらいの知識で良いでしょう。

今回の問題もそのようなものです。

選択肢1. 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。

〇 ニューロンは、神経細胞とその突起を合わせたもので、神経系を構成する基本です。

突起とは、1本の軸索と複数の樹状突起です。

選択肢2. 脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。

〇 脊髄は、運動神経が送り出され、知覚神経は入ってくる機能があり、中が灰白質、外が白質です。

選択肢3. 大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。

〇 大脳は、灰白質と白質からなり、灰白質は外側の皮質で、白質は内側の髄質です。

選択肢4. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

〇 体性神経は、運動や感覚に関連した神経で、感覚刺激や興奮を脊髄に伝える知覚神経があり、また、運動神経は中枢からの命令を運動器官に伝えます。

選択肢5. 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進する。

× 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進せずに、抑制します。

対して副交感神経は、心拍数を減少させ、消化管の運動を促進します。

まとめ

<参考>

神経系の構造

・神経系は、中枢神経と末梢神経で構成されます。

・中枢神経は、脳と脊髄から構成され、脳は大脳・脳幹・小脳からなっています。

➀ 脳

・大脳皮質は、中枢として、運動・感覚・思考・感情などを支配します。

・灰白質は神経細胞の細胞体が集積し、感覚や思考などの機能を担います。

・白質は神経線維が多くあります。

・小脳は、身体運動や発生の協調、バランス感覚を調整します。

・脳幹は脊髄からの信号を伝達し、体内の機能や反射を指令します。

② 神経

・末梢神経は、神経線維が束になっていて、体性神経と自律神経からなります。

・自律神経は、呼吸や循環に関連した神経で、自律神経の中枢は脊髄と脳幹です。

・自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

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03

神経系に関する問題です。

神経系には「中枢神経系」と「末梢神経系」とがあります。

中枢神経系は、脳と脊髄からなり、

全身から集まってきた情報を処理し、指令を行う役割を果たしています。

末梢神経系は、中枢神経と身体の各部をつなぎ、

中枢神経からの指令を身体の各部に伝えたり、

身体の各部からの情報を中枢神経に伝えたりしています。

末梢神経はその役割によって、「体性神経」と「自律神経」に分かれています。

「体性神経」はさらに、「運動神経」と「感覚神経」とに分かれています。

「自律神経」はさらに、「交感神経」と「副交感神経」とに分かれています。

この概要をつかんだうえで、関連する部位を解剖図などで確認して、

勉強しましょう。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。

正しいです。文のとおりです。

選択肢2. 脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。

正しいです。文のとおりです。

選択肢3. 大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。

正しいです。文のとおりです。

選択肢4. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

正しいです。文のとおりです。

選択肢5. 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進する。

誤りです。

心拍数は増加しますが、

胃が弛緩して胃液の分泌が抑制されるため、消化管の運動は抑制されます。

参考になった数10

04

神経系に関する問題です。

神経系は、中枢神経と末梢神経で構成されています。さらに、中枢神経は、脳と脊髄から構成されます。

この大枠をふまえた上で、問題を解きましょう。

選択肢1. 神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。

神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成ります。神経細胞は、ニューロンともいわれます。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢2. 脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。

脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

なお、白質は、大脳や小脳では深層部にあり、脊髄では表層にあります。一方、灰白質は、大脳や小脳では表層部を占め、脊髄では深層にあります。

選択肢3. 大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。

大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

なお、大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まって、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能しています。

選択肢4. 体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。

体性神経には、①感覚器官からの情報を中枢神経に伝える「感覚神経」と②運動と感覚に関与、すなわち中枢神経からの命令を運動器官に伝える「運動神経」があります。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢(こう)進する。

交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあります。そのため、心拍数を増加したり、消化管の運動を高めるのではなく「抑制させる」働きをしています。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

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