第一種衛生管理者 過去問
令和5年10月公表
問13 (労働衛生(有害業務に係るもの) 問3)

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和5年10月公表 問13(労働衛生(有害業務に係るもの) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

化学物質等による疾病のリスクの低減措置について、法令に定められた措置以外の措置を検討する場合、優先度の最も高いものは次のうちどれか。
  • 化学物質等に係る機械設備等の密閉化
  • 化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置
  • 化学反応のプロセス等の運転条件の変更
  • 化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用
  • 作業手順の改善

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この過去問の解説 (3件)

01

化学物質のリスクに関する問題です。

これに関しては厚生労働省から平成27年9月18日出されている
「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針について」の10に
「リスク低減措置の検討及び実施について」という項で述べられています。

 

そこに書かれている優先順位は以下のとおりです。

ア 危険性又は有害性のより低い物質への代替、  
  化学反応のプロセス等の運転条件の変更、
  取り扱うリスクアセスメント対象物の形状の変更等  
  又はこれらの併用によるリスクの低減

イ リスクアセスメント対象物に係る機械設備等の防爆構造化、
  安全装置の二重化等の工学的対策又はリスクアセスメント対象物に係る
  機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の衛生工学的対策

ウ 作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策

エ リスクアセスメント対象物の有害性に応じた有効な保護具の選択及び使用

 

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 化学物質等に係る機械設備等の密閉化

最も優先度の高いものではありません。

冒頭に示した「イ」に該当します。

選択肢2. 化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置

最も優先度の高いものではありません。

冒頭に示した「イ」に該当します。

選択肢3. 化学反応のプロセス等の運転条件の変更

最も優先度の高いものです。

冒頭に示した「ア」に該当します。

選択肢4. 化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用

最も優先度の高いものではありません。

冒頭に示した「エ」に該当します。

選択肢5. 作業手順の改善

最も優先度の高いものではありません。

冒頭に示した「ウ」に該当します。

まとめ

<参考>

『化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針』

https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-14/hor1-14-6-1-0.htm#sisin10

平成27年9月18日厚生労働基準局長発『化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針について』

https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-56/hor1-56-41-1-0.htm

 

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02

化学物質等による疾病のリスクの低減措置を検討する場合、優先度の高い順については、「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針について」の別添2「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に、以下の順で記載されています。
①有害性の高い化学物質等の使用の中止、有害性の低い物質への代替化
②化学物質等に係る機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の労働衛生工学的対策
③マニュアルの整備等の管理的対策
④個人用保護具の使用

選択肢1. 化学物質等に係る機械設備等の密閉化

化学物質等に係る機械設備等の密閉化」は②に該当します。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢2. 化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置

化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置」は②に該当します。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢3. 化学反応のプロセス等の運転条件の変更

化学反応のプロセス等の運転条件の変更」は①に該当します。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. 化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用

化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用」は④に該当します。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢5. 作業手順の改善

作業手順の改善」は③に該当します。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

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03

リスク低減措置の優先順位は以下の①~④の順となります。①が最も優先順位の高い措置となります。
 

危険性または有害性のより低い物質への代替化学反応のプロセス等の運転条件の変更取り扱う化学物質等の形状の変更等又はこれらの併用

⇒作業で使用する機械や、取り扱う原材料などについて、危険なもの・有害なものを、危険でないもの・有害でないものに置き換えます。

 

工学的対策(防爆構造化、安全装置の二重化等)や衛生工学的対策(設備の密閉化、局所排気装置の設置等)

⇒危険な機械に人が近づけない様に柵を設ける、有害物質を密閉して人が触れないようにするなど

 

管理的対策(作業手順の改善、立入禁止等)
⇒作業手順書などを使って、危険を回避する

 

④化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用
⇒ヘルメット、防毒マスクなどを用いて、ケガや健康障害を防ぐ

 

選択肢1. 化学物質等に係る機械設備等の密閉化

誤りです。

 

冒頭の説明の②に該当します。

選択肢2. 化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置

誤りです。

 

冒頭の説明の②に該当します。

選択肢3. 化学反応のプロセス等の運転条件の変更

正しいです。【正解】

 

冒頭の説明の①に該当します。

選択肢4. 化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用

誤りです。

 

冒頭の説明の④に該当します。

 

選択肢5. 作業手順の改善

誤りです。

 

冒頭の説明の③に該当します。

 

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