第一種衛生管理者の過去問
令和6年4月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問2

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第一種 衛生管理者試験 令和6年4月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。
  • A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。
  • B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。
  • A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。
  • B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価の問題です。

内容を整理しておきましょう。

選択肢1. 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。

正しい。

記述のとおりです。

選択肢2. A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。

正しい。

記述のとおりです。

選択肢3. B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。

正しい。

記述のとおりです。

選択肢4. A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

正しい。

記述のとおりです。

選択肢5. B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

誤りです。

「B測定の測定値が管理濃度の1.5倍を超えている場合」です。

参考になった数151

02

作業環境管理についての問題です。A測定およびB測定の評価と管理区分については、よく問われるので覚えておきましょう。

 

A測定…単位作業場所全体の空気中における、有害物質の平均的な濃度を把握するための測定。

B測定…発生源に近い作業位置における、有害物質の最高濃度を把握するための測定。

 

1管理区分…単位作業場所の95%以上の場所で、有害物質濃度が管理濃度を超えない状態。

2管理区分…単位作業場所の有害物質濃度の平均管理濃度を超えない状態。

3管理区分…単位作業場所の有害物質濃度の平均管理濃度を超える状態。

 

 A測定のみ実施

(第1評価値:高濃度側から5%に相当する濃度の推定値、第2評価値:算式平均濃度の推定値)

第1評価値 < 管理濃度第2評価値 ≤ 管理濃度 ≤ 第1評価値管理濃度 < 第2評価値
 第1管理区分 第2管理区分 第3管理区分
 A測定およびB測定を実施 A測定
第1評価値 < 管理濃度第2評価値 ≤ 管理濃度 ≤ 第1評価値管理濃度 < 第2評価値

B測定 < 管理濃度 第1管理区分 第2管理区分 第3管理区分
管理濃度 ≤ B測定 ≤ 管理濃度×1.5 第2管理区分 第2管理区分 第3管理区分
管理濃度×1.5 < B測定 第3管理区分 第3管理区分 第3管理区分

選択肢1. 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。

正しいです。

選択肢2. A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。

正しいです。

選択肢3. B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。

正しいです。

選択肢4. A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

正しいです。

「A測定の第2評価値が管理濃度を超えている」とはつまり、「有害物質の平均的な濃度が管理濃度を超えている」ということです。よって、第3管理区分に分類されます。

選択肢5. B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

誤りです。

B測定は、有害物質の濃度が作業時間中にムラがある場合に適している測定です。瞬間的な最高濃度が管理濃度を超えたからといって、平均的に管理濃度を超えているとは限りません。

参考になった数66

03

厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する問題です。定義を正確に覚えておきましょう。

選択肢1. 管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものである。

管理濃度とは「作業環境を評価するための指標」であり、管理区分を決定するためのものです。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢2. A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定である。

A測定は、単位作業場所における有害物質の気中濃度の平均的な分布を知るために行う測定です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢3. B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。

B測定は、単位作業場所中における有害物質の発生源から、「遠い場所で」ではなく「近い場所で」作業が実施される場合等において、実施作業者の位置における濃度を測るために行われる測定です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. A測定の第二評価値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、B測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

A測定の第二評価値について、管理濃度を超えてしまっている単位作業場所においては、B測定の結果に関係することなく第三管理区分に区分されます。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. B測定の測定値が管理濃度を超えている単位作業場所の管理区分は、A測定の結果に関係なく第三管理区分になる。

B測定の測定値が「管理濃度を超えている」ではなく、「管理濃度の1.5倍を超えている」単位作業場所が、A測定の結果に左右されることなく、第三管理区分に区分されます。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

参考になった数44