第一種衛生管理者の過去問
令和6年4月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問8

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和6年4月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである。
  • ハザードは、労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義される。
  • 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用よりも作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策を優先する。
  • 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、法令に定められた事項を除けば、危険性又は有害性のより低い物質への代替等を最優先する。
  • 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討に当たっては、より優先順位の高い措置を実施することにした場合であって、当該措置により十分にリスクが低減される場合には、当該措置よりも優先順位の低い措置の検討は必要ない。

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この過去問の解説 (3件)

01

リスクアセスメントについての問題です。リスク低減措置の優先順位は以下の通りです。

 

①危険性または有害性のより低い物質への代替、化学反応のプロセス等の運転条件の変更

②化学物質等にかかわる機械設備等の密閉化局所排気装置の設置等の労働衛生工学的対策

作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策

④化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用

選択肢1. リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである。

正しいです。

選択肢2. ハザードは、労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義される。

誤りです。

危険源または有害要因のことをハザードといいます。

労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せはリスクです。

選択肢3. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用よりも作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策を優先する。

正しいです。

「化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用」は優先順位④、「作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策」は優先順位③です。

選択肢4. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、法令に定められた事項を除けば、危険性又は有害性のより低い物質への代替等を最優先する。

正しいです。

「危険性又は有害性のより低い物質への代替等」は優先順位①です。

選択肢5. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討に当たっては、より優先順位の高い措置を実施することにした場合であって、当該措置により十分にリスクが低減される場合には、当該措置よりも優先順位の低い措置の検討は必要ない。

正しいです。

優先順位の高い措置が行えなかった場合に、次の優先順位の措置を検討します。

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02

「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」には、以下のような記載があります。
①新たな物質を譲渡され、または提供を受ける際は、SDSを入手し、記述内容に沿った取扱いをしなければならない旨記載があります。

②リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである旨記載があります。

また、化学物質等による疾病のリスクの低減措置を検討する場合、優先度の高い順については、「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針について」の別添2「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に、以下の順で記載されています。
1.有害性の高い化学物質等の使用の中止、有害性の低い物質への代替化
2.化学物質等に係る機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の労働衛生工学的対策
3.マニュアルの整備等の管理的対策
4.個人用保護具の使用

選択肢1. リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである。

上記②と合致します。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢2. ハザードは、労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義される。

「労働災害の発生可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せである」と定義されているものは、ハザード(危険性や有害性)ではなくリスクです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

選択肢3. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用よりも作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策を優先する。

上記より、保護具の使用は第4順位,作業手順の改善や立入禁止等の管理的対策は第3順位です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、法令に定められた事項を除けば、危険性又は有害性のより低い物質への代替等を最優先する。

上記より、第1順位です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討に当たっては、より優先順位の高い措置を実施することにした場合であって、当該措置により十分にリスクが低減される場合には、当該措置よりも優先順位の低い措置の検討は必要ない。

当該措置により十分にリスクが低減される場合には、当該措置よりも優先順位の低い措置の検討は必要ありません。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

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03

化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する問題です。

内容を整理しておきましょう。

選択肢1. リスクアセスメントの基本的手順のうち最初に実施するのは、労働者の就業に係る化学物質等による危険性又は有害性を特定することである。

正しいです。

記述のとおりです。

選択肢2. ハザードは、労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義される。

誤りです。

ハザードとは「危険性」もしくは「有害性」です。

選択肢3. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用よりも作業手順の改善、立入禁止等の管理的対策を優先する。

正しいです。

記述のとおりです。

選択肢4. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討では、法令に定められた事項を除けば、危険性又は有害性のより低い物質への代替等を最優先する。

正しいです。

記述のとおりです。

選択肢5. 化学物質等による疾病のリスク低減措置の検討に当たっては、より優先順位の高い措置を実施することにした場合であって、当該措置により十分にリスクが低減される場合には、当該措置よりも優先順位の低い措置の検討は必要ない。

正しいです。

記述のとおりです。

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