第一種衛生管理者 過去問
令和6年10月公表
問34 (労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問7)

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問題

第一種 衛生管理者試験 令和6年10月公表 問34(労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

出血及び止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。
  • 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。
  • 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。
  • 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。
  • 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

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この過去問の解説 (3件)

01

〇出血による症状
・血液の量は体重の約7~8%程度です。
・血液の20%が失われると、出血性ショックという重い状態になります。
・30%を失うと、生命に危険を及ぼすとされています。
 

〇出血の種類
・動脈性出血
色は鮮紅色で、脈を打つように出血します。

短時間に多量の血液を失いますので、応急手当てが必要です。


静脈性出血
色は暗赤色で、持続的にじわじわと出血します。


〇止血方法

・直接圧迫止血法
ガーゼなどを直接傷口に当てて強く圧迫する方法です。

静脈性出血に特に効果的です。


間接圧迫止血法
傷口から心臓に近い動脈を、骨に向かって指で押さえる方法です。
例えば、腋より手側の出血の場合は、腋の下を押さえます。

 

・緊縛止血法
手足の大出血時に行う方法です。
出血している傷口より心臓側の動脈部を止血帯(タオルなどで代用)などで強く縛ります。
体内組織の壊死を引き起こす可能性があるので、30分から60分に1回は緩めます。

選択肢1. 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。

正しいです。

 

血液の量は体重の約7~8%程度で、30%を失うと生命に危険を及ぼすとされています。

選択肢2. 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。

誤っています。【正解】

 

文字通り、静脈性出血とは静脈からの出血です。

 

擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血は、毛細血管性出血と呼ばれます。

選択肢3. 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。

正しいです。

選択肢4. 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。

正しいです。

 

直接圧迫法は最も簡単な止血法です。

この方法で出血が止まらないときには、間接圧迫法を用います。

選択肢5. 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

正しいです。

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02

出血及び止血法に関する基本的な問題です。

選択肢1. 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。

成人の体内には約4リットルから5リットルの血液があります。出血し1L以上の血液(全体の3分の1以上)が失われると生命に危険が及びます。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢2. 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。

静脈性出血とは、暗赤色の血液が、傷口から持続的にわき出てくるような出血のことです。

よって、本選択肢の内容は誤りです。

なお、擦り傷のときに、傷口から少しずつにじみ出る出血のことを毛細血管性出血といいます。

選択肢3. 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。

止血を行うときは、処置者の感染を防止するため、ビニール手袋を着用します。もしビニール手袋がない場合にはビニール袋を活用し、出血している者の血液に直接触れないようにしなければなりません。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢4. 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。

止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあります。出血箇所を清潔なガーゼなどで強く押さえる直接圧迫止血法が基本です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

間接圧迫法とは、出血箇所より心臓に近い箇所の動脈を圧迫する方法のことをいいます。止血点を指で骨に向かって強く圧迫する方法です。

よって、本選択肢の内容は正しいです。

参考になった数31

03

出血及び止血に関する基本的な問題です。

日本赤十字社のHP等を参考に基本をおさえましょう。

https://www.jrc.or.jp/study/safety/bleed/

 

〇出血

 大人の体には約4~5L(体重のおよそ8%)の血液があり、出血によって1L以上の血液が失われると生命に危険が及びます。

 体が小さい子どもなどでは、それ以下でも危険です。

 傷からの大出血は直ちに止血をしなければなりません。

 

〇動脈性出血

 動脈が破れて鮮紅色の血液が脈拍に合わせて噴き出す出血。

 短時間に大量の血液を失うため、緊急の止血処置が必要。

 

〇静脈性出血

 静脈から出血するもので、暗赤色の血液が持続的に「ジワー」と流出する。

 動脈性出血に比べて慌てる必要はないが、出血が多い場合は速やかな止血処置が必要。

 

〇直接圧迫止血法

 出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえて、しばらく圧迫することで止血を行います。

 この方法が最も基本的な止血法であり、多くの出血は、この方法で止血できます。

 まず直接圧迫止血法を行い、さらに医師の診療を受けるようにします。

 ※止血するとき、救助者はできる限りビニール手袋やビニール袋を使用し、感染予防に努めます。

 

〇間接圧迫止血法

 出血部位に近い中枢側の動脈を圧迫することにより、末梢の血流を遮断して止血する方法です。

 基本的には、四肢の出血に対し、動脈性の出血や直接圧迫法の止血困難例で行われます。

 

〇止血帯止血法

 出血が激しい場合など、直接圧迫止血法でも効果がない場合に、出血している上肢

 または下肢に対して帯状のもの(止血帯)を使用して止血する方法です。

 この方法は、神経などを痛める危険性がありますので、安全かつ適切に実施できるよう、

 手当について十分習熟しておくことが必要です。

 

 

選択肢1. 体内の全血液量は、体重の約8%で、その約3分の1を短時間に失うと生命が危険な状態となる。

正しいです。

選択肢2. 静脈性出血は、擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血である。

間違いです。

静脈性出血は、暗赤色の血液が持続的に「ジワー」と流出する出血です。

傷口から少しずつにじみ出るのは毛細血管性出血です。

選択肢3. 止血を行うときは、受傷者の血液による処置者への感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用するようにする。

正しいです。

選択肢4. 止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般人が行う応急手当としては直接圧迫法が推奨されている。

正しいです。

まず直接圧迫法を実践し、効果がない場合に間接圧迫法等を実践します。

選択肢5. 間接圧迫法は、出血部位より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法で、止血点を指で骨に向けて強く圧迫する。

正しいです。

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