第一種衛生管理者 過去問
令和6年10月公表
問38 (労働生理 問4)
問題文
消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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問題
第一種 衛生管理者試験 令和6年10月公表 問38(労働生理 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- ブドウ糖とアミノ酸は、小腸の絨(じゅう)毛の毛細血管に吸収され、門脈を通って肝臓に運ばれる。
- 無機塩及びビタミン類は、酵素による分解を受けないでそのまま吸収される。
- 胆汁はアルカリ性で、蛋(たん)白質を分解するトリプシンなどの消化酵素を含んでいる。
- 胃は、塩酸やペプシノーゲンを分泌して消化を助けるが、水分の吸収はほとんど行わない。
- 吸収された栄養分は、血液やリンパによって組織に運搬されてエネルギー源などとして利用される。
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この過去問の解説 (2件)
01
消化に関する基礎的な知識を問う問題です。
範囲は広いですが、出題される問題に傾向があるので、過去の類似問題を解くことで対策できます。
〇栄養素
消化液・消化酵素の作用によって、栄養素は下記の様に分解され、体内に吸収されます。
・炭水化物 → ブドウ糖
・タンパク質 → アミノ酸
・脂肪 → 脂肪酸・モノグリセリド
〇消化液、消化酵素
各消化器の働きは以下の通りです。
・口 : 唾液にはアミラーゼが含まれ、炭水化物を分解します。
・胃 : 胃液にはペプシンが含まれ、たんぱく質を分解します。
・胆のう:胆汁は脂肪の分解を助けます。
(注意)胆汁は消化酵素を含まず、分解は行いません。
(注意)胆汁は肝臓で作られ、胆のうに蓄えられています(胆のうでは作りません)。
・すい臓:すい液には、アミラーゼ、トリプシン、リパーゼが含まれ、それぞれ炭水化物、たんぱく質、脂肪を分解します。
・小腸 :腸液が、炭水化物とタンパク質を分解します。
・無機塩及びビタミン類は分解されず、そのまま体内に吸収されます。
〇吸収
・吸収は小腸の柔毛(じゅうもう)で行われます。柔毛とは、小腸の壁にたくさんある小さな突起のことです。
・柔毛から下記によって栄養素が全身に運ばれます。
ブドウ糖、アミノ酸 → 毛細血管
脂肪酸、モノグリセリド → リンパ管
正しいです。
門脈とは、消化管を流れた血液が集まって肝臓に注ぐ部分の血管のことです。
小腸などで吸収された栄養素を肝臓に運んでいます。
正しいです。
誤っています。【正解】
胆汁は消化酵素を含まず、脂肪の分解を助ける消化液です。
胆汁がアルカリ性である点は正しいです。
正しいです。
ペプシノーゲンはペプシンの元となる消化液です。
水分の大部分は、小腸で吸収されます。
胃では水分や栄養素の吸収は行いません。
正しいです。
ブドウ糖、アミノ酸は、毛細血管によって運ばれます。
脂肪酸、モノグリセリドは、リンパ管によって運ばれます。
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02
消化器系に関する基本的な知識を問う問題です。
ブドウ糖とアミノ酸及び無機物については、小腸のじゅう毛にある毛細血管で吸収され、門脈を通って肝臓に運ばれていきます。
よって、本選択肢の内容は正しいです。
無機塩(無機化合物である塩類)及びビタミン類は、酵素で分解されることはなく、そのままの形で吸収され体内で活かされます。
よって、本選択肢の内容は正しいです。
なお、三大栄養素については分解されたのちに吸収され、体内で再利用されることになります。
胆汁はアルカリ性ですが、胆汁に消化酵素は含まれていません。胆汁には胆汁酸が含まれ、脂肪を乳化することにより、脂肪の消化吸収を助けるという役割があります。
よって、本選択肢の内容は誤りです。
胃の役割は、塩酸やペプシノーゲンを分泌し、いったん蓄えた食物を消化に適したどろどろの形状にして消化を助けることです。水分や栄養素の吸収は行っていません。
よって、本選択肢の内容は正しいです。
体内の各器官において吸収された栄養分は、それぞれ血液やリンパで体内組織に運ばれて、エネルギー源となります。
よって、本選択肢の内容は正しいです。
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