第一種衛生管理者 過去問
令和7年4月公表
問40 (労働生理 問6)

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問題

第一種衛生管理者試験 令和7年4月公表 問40(労働生理 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

腎臓・泌尿器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成される。
  • 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
  • 尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。
  • 血液中の尿素窒素(BUN)の値が低くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられる。
  • 尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。

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この過去問の解説 (3件)

01

腎臓と泌尿器系に関する問題です。

腎臓の構造とはたらきについて理解しておきましょう。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成される。

正しいです。文のとおりです。

血中の老廃物は「糸球体」でろ過されます。

ボウマン嚢は糸球体を包む内葉と外葉からなる二重の袋構造になっており、

糸球体によりろ過された原尿を包み込んでいます。

選択肢2. 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。

正しいです。文のとおりです。

濾しだされた水分は尿細管で再吸収され、

不要な分が尿として排出されます。

選択肢3. 尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。

正しいです。文のとおりです。

選択肢4. 血液中の尿素窒素(BUN)の値が低くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられる。

誤りです。

文中の「低くなる」が誤りで、正しくは「高くなる」です。

尿素窒素は、タンパク質が利用された後にできる老廃物です。

本来は、腎臓の糸球体でろ過され尿中に排泄されますが、

腎機能が低下するとうまくろ過できず、血液中に溜まり、

その結果、血液中の尿素窒素の値が高くなります。

選択肢5. 尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。

正しいです。文のとおりです。

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02

腎臓には、体内で産生された老廃物や、

余分な水分、塩分等を除去し、

体液を一定に保つ働きがあります。

選択肢1. 腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成される。

腎臓の腎小体では、

糸球体から血液中の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成されますので、

これは正しいといえます。

選択肢2. 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。

腎臓の尿細管では、

原尿に含まれる大部分の水分や、

身体に必要な成分が血液中に再吸収され、

残りが尿となりますので、

これは正しいといえます。

選択肢3. 尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。

尿の生成・排出により、

体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、

生命活動によって生じた不要な物質を排出していますので、

これは正しいといえます。

選択肢4. 血液中の尿素窒素(BUN)の値が低くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられる。

尿素窒素(BUN)は、

体内で蛋白質が分解されて生成された、

尿素に含まれる窒素のことであり、

腎臓の糸球体でろ過されて、

尿として排出されます。

 

腎臓の機能が低下すると、

尿素を排出する機能が低下し、

尿中に排泄されなくなることから、

血液中の尿素窒素の値は高くなります。

 

また、尿素窒素が低下する場合は、

肝機能障害、タンパク質の摂取不足などが示唆されます。

 

誤ったものを選びますので、

これが正答であると考えられます。

選択肢5. 尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。

尿の約95%は水分で、約5%が固形物であり、

その成分は全身の健康状態を反映し、

成分やpHが変化するといわれています。

 

そのため、尿検査は健康診断などで広く行われていますので、

これは正しいと考えられます。

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03

腎機能に関する問題です。各部位がどのような働きをするのかおさえましょう。

選択肢1. 腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成される。

正しいです。腎臓の腎小体では、糸球体から血液中の蛋(たん)白質以外の血漿(しょう)成分がボウマン嚢(のう)に濾(こ)し出され、原尿が生成されます。

選択肢2. 腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。

正しいです。腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成されます。

 

選択肢3. 尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出する。

正しいです。尿の生成・排出により、体内の水分の量やナトリウムなどの電解質の濃度を調節するとともに、生命活動によって生じた不要な物質を排出します。

選択肢4. 血液中の尿素窒素(BUN)の値が低くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられる。

誤りです。血液中の尿素窒素(BUN)の値が高くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられます。その他腎機能にはクレアチニンやeGFRなどがあります。ちなみに検体は尿ではなく血液です。

選択肢5. 尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。

正しいです。尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われています。

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