第二種衛生管理者の過去問
平成26年10月公表
労働衛生 問16

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問題

第二種 衛生管理者試験 平成26年10月公表 労働衛生 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

労働衛生管理に用いられる統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 生体から得られたある指標が正規分布という型をとって分布する場合、そのバラツキの程度は、分散や標準偏差によって表される。
  • 集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても分散が異なっていれば、異なった特徴をもつ集団であると評価される。
  • 健康管理統計において、ある時点での検査における有所見者の割合を有所見率といい、一定期間に有所見が発生した者の割合を発生率という。
  • ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、それらの間に因果関係がないこともある。
  • 労働衛生管理では、種々の検査において、正常者を有所見者と判定する率が低くなるようにスクリーニングレベルが高く設定されるため、有所見の判定の的中率が低い統計データとなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

「労働衛生管理に用いられる統計」に関する問題です。

1.正しい
 「正規分布」とは、左右対称の山型になる分布のことです。

2.正しい
 「分散」とは、値のバラツキの程度のことをいいます。

3.正しい
 「有所見率」とは、ある「時点」における有所見者の割合のことをいいます。
「発生率」とは、ある「期間」における有所見者の割合のことをいいます。

4.正しい
 記述のとおりです。

5.正しくない
「スクリーニングレベル」とは、集団の中から正常者と有所見者を選び出すための判定値のことをいいます。
労働衛生管理においては、スクリーニングレベルを「低く」設定するのが一般的です。

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02

正解 5

1. 正しいです。
まさに左右対称の釣り鐘型の分布で、正確に分散や偏差を求められます。

2. 正しいです。
本肢の説明の通りになります。

3. 正しいです。
検査の結果、異常の所見があった者の割合を有所見率と言います。後半の肢の発生率の定義も正しいです。

4. 正しいです。
相関関係は因果関係を含意するものではない。の諺の通りです。様々な要因が絡むからです。

5. 誤りになります。
労働衛生管理では、種々の検査において、正常者を有所見者と判定する率が高く(本肢:低く)なるようにスクーリングレベルが低く(本肢:高く)設定されるため、有所見の判定の的中率が低い統計データとなります。逆の単語表現になっています。

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03

誤っているものは5です。

文中の「正常者を有所見者と判定する率が低くなるようにスクリーニングレベルが高く設定」という部分が誤りです。正しくは「正常者を有所見者と判別する率が高くなるようにスクリーニングレベルが低く設定」です。

スクリーニングとはスクリーニング検査のことで無症状の物に対し、ある疾患の疑いを検出するものです。

労働衛生管理では働く人たちの健康が大事に至らないようにするために少しでも疑わしい人には精密検査を受けてもらい、早期発見や予防に努めてもらうねらいがあります。

他の選択肢については文のとおりです。
用語について補足します。

正規分布:平均値近くの分布が最も多く、左右対称の釣り鐘型になる分布。

分散:データのばらつき

標準偏差:データの散らばり具合を数値で表したもの

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