第二種衛生管理者の過去問
平成29年4月公表
労働衛生 問16
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問題
第二種 衛生管理者試験 平成29年4月公表 労働衛生 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 傷病者の反応がない場合は、大声で叫んで周囲に注意喚起し、協力者を確保する。
- 周囲に協力者がいる場合は、119番通報やAED(自動体外式除細動器)の手配を依頼する。
- 口対口人工呼吸は、傷病者の鼻をつまみ、1回の吹き込みに約3秒かけて傷病者の胸の盛り上がりが見える程度まで吹き込む。
- 胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100〜120回のテンポで行う。
- AEDを用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショックは不要と判断されたときには、音声メッセージに従い、胸骨圧迫を再開し心肺蘇生を続ける。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 JRC蘇生ガイドラインによりますと、傷病者の無反応に対しては、外部への協力をしっかりするとなっています。本肢は正しいです。
2 兎に角ひとりでは解決しない、させない、ことが一次救命措置の初動となります。
3 口対口の人工呼吸は、1回の吹込み時間は約1秒です。3秒ともなれば双方にダメージが出ます。本肢が誤りとなります。
4 胸部圧迫は、高回数のテンポが必要です。
5 本肢の記述の通りとなります。
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02
一次救命処置の手順を説明します。
1)安全確認。
2)反応確認:傷病者の肩を軽くたたいて「大丈夫ですか」と呼びかける。反応がない場合、大声で周囲に注意喚起し、協力者を確保をよぶ。
3)協力者がいれば119番通報やAEDの手配を依頼する。
4)呼吸確認:普段通りの呼吸があれば応援・救急隊を待つ。呼吸がなければただちに胸骨圧迫を開始する。【強く(約5cm)、速く(100-120回/分)、絶え間なく(中断を最小限に)】行う。
5)胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを繰り返す(人工呼吸の技術があれば)。
6)AED装着し、必要と判断されれば電気ショックを行い、ショック後はただちに胸骨圧迫を再開する。必要ないと判断された場合もただちに胸骨圧迫を再開する。
7)救急隊に引き継ぐまで、または傷病者が普段通りの呼吸や目的ある仕草が認められるまで続ける。
以上から、本問題の選択肢1、2、4、5は正しいことがわかります。
選択肢3:口対口人工呼吸では、傷病者の鼻をつまみ、1回に【約1秒間】かけて息を吹き込みます。
以上から、選択肢3が答えとなります。
(参考:救急蘇生方の指針2015 厚生労働省18頁より https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000123021.pdf )
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03
補足として、傷病者の胸の盛り上がりが見えにくい場合であっても、吹き込みは2回までとし、その後は胸骨圧迫を行います。
他の選択肢については正しいです。
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