第二種衛生管理者の過去問
平成29年4月公表
労働衛生 問17

正解　1

1　心電図検査は、心筋虚血の証明にはうってつけ、しかも確実性があります。症状があるときはこの心電図が必要になります。本肢で聞きたいのは、運動負荷心電図検査のことです。これは、運動によって心筋虚血を誘発する試験です。役立たないとの表現が誤りとなります。

2　この危険因子は、血管の内部に異常をおこす原因が中心になります。まさに、喫煙や高血圧が誘発因子になりやすいです。本肢は正しいです。

3　虚血性心疾患は、冠動脈が動脈硬化などで血管が狭くなったりして、心筋に血液が流れなくなることで起こる疾患なのです。二大別に狭心症、心筋梗塞が挙げられます。本肢も正しいです。

4　肢3の解説にある症状です。

5　一時の発作は大変なものですが、15分程度で鎮静化されます。ニトログリセリンの服用される方もおられます。本肢も正しいです。

正解1
虚血性心疾患は冠状動脈（心臓に酸素を送る血管）による心筋への血液供給が不足したり、途絶えることによっておこります。

1.×
運動負荷心電図検査は、虚血性心疾患、特に労作性狭心症の発見に役立ちます。

2.◯
正しい記載です。 虚血性心疾患発症の危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症などがあります。

3.◯ 
正しい記載です。虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊死が起こる心筋梗塞とに大別されます。

4.◯
正しい記載です。狭心症は、心臓の血管の一部の血流が一時的に悪くなる病気です。

5.◯
正しい記載です。狭心症の発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても15分以内におさまることが多いです。

誤っているものは１です。

虚血性心疾患とは、冠動脈の狭窄・閉塞による血流障害のことで、大別すると狭心症と心筋梗塞とに分けられます。

狭心症には安静時狭心症と労作性狭心症とがあります。運動負荷心電図検査は労作性狭心症の診断に有用です。よって、１は誤りです。

他の選択肢は文のとおりです。