第二種衛生管理者の過去問
平成29年4月公表
労働生理 問26

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問題

第二種 衛生管理者試験 平成29年4月公表 労働生理 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

腎臓又は尿に関する次のAからDまでの記述について、誤っているものの組合せは( 1 )〜( 5 )のうちどれか。

A  腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から血液中の血球及び糖以外の成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
B  腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
C  尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱アルカリ性である。
D  尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。
  • A、B
  • A、C
  • A、D
  • B、C
  • C、D

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この過去問の解説 (3件)

01

正解 2

A 腎小体で、糸球体からボウマン嚢でこしだされるものには、血球や蛋白質以外の成分で、糖は残ります。
糖以外の成分が誤りとなります。

B 尿の生成過程は、この記述のとおりです。

C 尿は淡黄色の液体で、「弱酸性」(㏗5~7)を示します。弱アルカリ性ではありません。明確に誤りです。

D 健康診断の尿検査では、尿たんぱく、尿糖、尿潜血などが安衛法上の検査項目になります。本記述は正しいです。

以上の見解から、正解は2となります。

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02

誤っているものの組み合わせは2です。

A:文中の「糖以外の成分」が誤りです。原尿には、尿素、ぶどう糖、アミノ酸、電解質などの成分が含まれています。よって、糖は濾しだされていることになります。また、正常であればタンパク質は濾しだされません。

B:文のとおりで、正しいです。

C:文中の「弱アルカリ性」の部分が誤りです。「弱酸性」が正しいです。尿のpHの基準値は5.0~7.5で、平均は6.0です。動物性食物を多く摂ると酸性に傾き、植物性食物の摂取が多いとアルカリ性に傾きます。

D:文のとおりで正しいです。

よって、誤っているものの組み合わせは2となります。

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03

正解2
腎臓の機能は複雑ですので、絵を書くなどして整理すると覚えやすいです。

腎臓はネフロンとよばれる単位から構成されており、1つの腎臓におよそ100万ネフロン存在しています。ネフロンは腎小体(糸球体+ボウマン嚢)と尿細管からなりたっています。

血液中の老廃物は糸球体からボウマン嚢に濾しだされます(後述)。ボウマン嚢に濾し出されたものは原尿と呼ばれ、原尿はボウマン嚢→尿細管→集合管→尿管と流れていき尿となります。尿細管や集合管では、体で再利用できるものは血液中に再吸収されます(後述)。

腎機能が正常な場合、糸球体からボウマン嚢に濾しされるものは【水分、糖(グルコース)、電解質】です。一方、濾し出されないものは【蛋白質、血球】です。

腎機能が正常な場合、尿細管から血液中に再吸収されるのは【水分、糖、電解質】などです。

A.×
誤りです。糸球体からボウマン嚢に濾し出されるのは【水分、糖、電解質】です。

B.◯
記載の通りです。

C.×
誤りです。尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常【弱酸性】です。

D.◯ 
記載の通りです。

以上から誤っている組み合わせはAとCなので答えは2となります。

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