第二種衛生管理者の過去問
令和4年4月公表
関係法令 問8

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問題

第二種 衛生管理者試験 令和4年4月公表 関係法令 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

事務室の空気環境の測定、設備の点検等に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
  • 燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、毎日、異常の有無を点検しなければならない。
  • 事務室において使用する機械による換気のための設備については、2か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。
  • 空気調和設備内に設けられた排水受けについては、原則として、1か月以内ごとに1回、定期に、その汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。
  • 中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率を、3か月以内ごとに1回、定期に、測定しなければならない。
  • 事務室の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替を行ったときは、その事務室における空気中のホルムアルデヒドの濃度を、その事務室の使用を開始した日以後所定の時期に1回、測定しなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 .〇

正しい記述です。

毎日、異常の有無を点検する必要があります。

また同様の燃焼器具を使用する室内、又はその箇所には、排気筒、換気扇その他の換気のための設備を設けなければなりません。

2 .〇

正しい記述です。

機械による換気のための設備は、2か月ごと、及び初めて使用するとき、分解して改造又は修理を行なったとき、に異常の有無を点検してその結果を記録したものを3年間保管しなければなりません。

3 .〇

正しい記述です。

空気調和設備に関して【排水受け】、【加湿装置】、【冷却塔及び冷却水】などの水に関連した定期点検はいずれも1か月に1回行う必要があります。

4 .×

誤った記述です。2か月以内ごとに1回の測定を行わなければなりません。

なお中央管理方式の空気調和設備とは、空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給することができる設備のことを言います。

5 .〇

正しい記述です。

定期測定の必要はありませんが、本問題のような事由が発生した場合には行う必要があります。

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02

事業場の施設の1つ、事務所にはいろいろな設備が置かれています。

燃焼器具、換気設備、空調設備、照明設備など多くの設備が見受けられます。

これらの設備もただ運転していれば良いというわけではなく、適当に点検し、温度や空気の清浄性など測定して結果から保全・改善などが必要です。

労働安全衛生法では、事務所衛生基準規則という法律によって、事務所の安全・衛生を管理しています。

今回の問題は、事務所に設けられている設備の点検周期や点検内容などの点検に関しての問題です。

切り口を、測定方法、測定値など分けて問題が出される可能性もあります。

ただ、事務所衛生基準規則は長い法文ではないため、一通り読めばどのような切り口で出題されても対応可能です。

選択肢1. 燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、毎日、異常の有無を点検しなければならない。

〇 事務所衛生基準規則第6条(燃焼器具)の規定です。

選択肢2. 事務室において使用する機械による換気のための設備については、2か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。

〇 事務所衛生基準規則第9条の規定です。

なお、定期だけでなく、初めての使用や改造・修理後の運転時も同じです。

選択肢3. 空気調和設備内に設けられた排水受けについては、原則として、1か月以内ごとに1回、定期に、その汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。

〇 事務所衛生基準規則第9条の2の規定です。

選択肢4. 中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率を、3か月以内ごとに1回、定期に、測定しなければならない。

× 「中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率を、2か月以内ごとに1回、定期に、測定しなければならない。」事務所衛生基準規則第7条の規定です。

なお、気温や湿度の年間の推移によっては、3ヶ月に1回も可能です。

選択肢5. 事務室の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替を行ったときは、その事務室における空気中のホルムアルデヒドの濃度を、その事務室の使用を開始した日以後所定の時期に1回、測定しなければならない。

〇 事務所衛生基準規則第7条の2の規定です。

まとめ

<参考>

【 事務所衛生基準規則第5条(空気調和設備等による調整)

事業者は、空気調和設備(空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給することができる設備をいう。以下同じ。)又は機械換気設備(空気を浄化し、その流量を調節して供給することができる設備をいう。以下同じ。)を設けている場合は、室に供給される空気が、次の各号に適合するように、当該設備を調整しなければならない。

一 浮遊粉じん量(一気圧、温度二十五度とした場合の当該空気一立方メートル中に含まれる浮遊粉じんの重量をいう。以下同じ。)が、0.15ミリグラム以下であること。

二 当該空気中に占める一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率が、それぞれ100万分の10以下(外気が汚染されているために、一酸化炭素の含有率が100万分の10以下の空気を供給することが困難な場合は、100万分の20以下)及び100万分の1000以下であること。

三 ホルムアルデヒドの量(一気圧、温度二十五度とした場合の当該空気一立方メートル中に含まれるホルムアルデヒドの重量をいう。以下同じ。)が、0.1ミリグラム以下であること。

2,3項は省略 】

【 事務所衛生基準規則第6条(燃焼器具)

事業者は、燃焼器具(発熱量が著しく少ないものを除く。以下同じ。)を使用する室又は箇所には、排気筒、換気扇その他の換気のための設備を設けなければならない。

2 事業者は、燃焼器具を使用するときは、毎日、当該器具の異常の有無を点検しなければならない。

3 第三条第二項の規定は、第一項の換気のための設備を設ける箇所について準用する。 】

【 事務所衛生基準規則第7条(作業環境測定等)

事業者は、労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第二十一条第五号の室(中央管理方式の空気調和設備を設けている事務所)について、二月以内ごとに一回、定期に、次の事項を測定しなければならない。ただし、当該測定を行おうとする日の属する年の前年一年間、当該室の気温が17℃以上28℃以下及び相対湿度が40%以上70%以下である状況が継続し、かつ、当該測定を行おうとする日の属する一年間に、引き続き当該状況が継続しないおそれがない場合には、第二号及び第三号に掲げる事項については、3月から5月までの期間又は9月から11月までの期間、6月から8月までの期間及び12月から2月までの期間ごとに1回の測定でも良い。

一 一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率

二 室温及び外気温

三 相対湿度

2項省略 】

【 事務所衛生基準規則第7条の2(作業環境測定等)

事業者は、室の建築(建築基準法第二条第十三号に規定する建築をいう。)、大規模の修繕(同条第十四号に規定する大規模の修繕をいう。)又は大規模の模様替(同条第十五号に規定する大規模の模様替をいう。(建築等という))を行つたときは、当該建築等を行つた室における第五条第一項第三号に規定する事項について、当該建築等を完了し、当該室の使用を開始した日以後最初に到来する六月から九月までの期間に一回、測定する。 】

*第五条第一項第三号に規定する事項とは、ホルムアルデヒドの濃度です。

【 事務所衛生基準規則第9条(点検等)

事業者は、機械による換気のための設備について、はじめて使用するとき、分解して改造又は修理を行なつたとき、及び二月以内ごとに一回、定期に、異常の有無を点検し、その結果を記録して、これを三年間保存する。 】

【 事務所衛生基準規則第9条の2(点検等)

事業者は、空気調和設備を設けている場合は、病原体によつて室の内部の空気が汚染されることを防止するため、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。

一 冷却塔及び加湿装置に供給する水を水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第四条に規定する水質基準に適合させるため必要な措置

二 冷却塔及び冷却水について、当該冷却塔の使用開始時及び使用を開始した後、一月以内ごとに一回、定期に、その汚れの状況を点検し、必要に応じ、その清掃及び換水等を行うこと。ただし、一月を超える期間使用しない冷却塔に係る当該使用しない期間においては、この限りでない。

三 加湿装置について、当該加湿装置の使用開始時及び使用を開始した後、一月以内ごとに一回、定期に、その汚れの状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行うこと。ただし、一月を超える期間使用しない加湿装置に係る当該使用しない期間は、この限りでない。

四 空気調和設備内に設けられた排水受けについて、当該排水受けの使用開始時及び使用を開始した後、一月以内ごとに一回、定期に、その汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行う。ただし、一月を超える期間使用しない排水受けに係る当該使用しない期間は、この限りでない。

五 冷却塔、冷却水の水管及び加湿装置の清掃を、それぞれ一年以内ごとに一回、定期に、行うこと。 】

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03

事務室の空気環境の測定、設備の点検等に関する問題です。

こちらについては事務所衛生基準規則が関連しています。

では、選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、毎日、異常の有無を点検しなければならない。

正しいです。

根拠は、事務所衛生基準規則第6条2です。

選択肢2. 事務室において使用する機械による換気のための設備については、2か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。

正しいです。

根拠は、事務所衛生基準規則第9条です。

選択肢3. 空気調和設備内に設けられた排水受けについては、原則として、1か月以内ごとに1回、定期に、その汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない。

正しいです。

根拠は、事務所衛生基準規則第9条の二の二です。

選択肢4. 中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率を、3か月以内ごとに1回、定期に、測定しなければならない。

誤りです。

「3か月以内ごとに1回」が誤りで、正しくは「2か月以内ごとに1回」です。

根拠は、事務所衛生基準規則第7条です。

選択肢5. 事務室の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替を行ったときは、その事務室における空気中のホルムアルデヒドの濃度を、その事務室の使用を開始した日以後所定の時期に1回、測定しなければならない。

正しいです。

根拠は、事務所衛生基準規則第7条の二です。

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