第二種衛生管理者の過去問
令和5年4月公表
労働生理 問8

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問題

第二種 衛生管理者試験 令和5年4月公表 労働生理 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

免疫に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことである。
  • 抗原となる物質には、蛋(たん)白質、糖質などがある。
  • 抗原に対する免疫が、逆に、人体の組織や細胞に傷害を与えてしまうことをアレルギーといい、主なアレルギー性疾患としては、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがある。
  • 免疫の機能が失われたり低下したりすることを免疫不全といい、免疫不全になると、感染症にかかりやすくなったり、がんに罹(り)患しやすくなったりする。
  • 免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する細胞性免疫と、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する体液性免疫の二つがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

免疫および免疫機能に関する問題です。

選択肢1. 抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことである。

正しい選択肢です。

リンパ球などの免疫細胞が体内に侵入した病原体などの異物を、抗原と認識します。

選択肢2. 抗原となる物質には、蛋(たん)白質、糖質などがある。

正しい選択肢です。

細菌やウイルスは表面に蛋白質や糖質などが存在するため、抗原として認識することができます。

選択肢3. 抗原に対する免疫が、逆に、人体の組織や細胞に傷害を与えてしまうことをアレルギーといい、主なアレルギー性疾患としては、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがある。

正しい選択肢です。

アレルギーは、免疫の過剰反応によって人体の組織や細胞に障害を与えてしまうものです。

アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくだけでなく、花粉症や蕁麻疹も主なアレルギー症状の例です。

選択肢4. 免疫の機能が失われたり低下したりすることを免疫不全といい、免疫不全になると、感染症にかかりやすくなったり、がんに罹(り)患しやすくなったりする。

正しい選択肢です。

免疫不全とは、何らかの理由により免疫の機能が失われたり低下したりすることをいいます。

免疫不全になると、ウイルスへの免疫力が低下するため、通常では免疫の機能により発症しないような弱い抗原による感染症にもかかりやすくなります。

また、初期のがんは抗原として認識され、免疫細胞によって排除されています。

そのため、免疫不全になると、がんに罹り患しやすくなります。

選択肢5. 免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する細胞性免疫と、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する体液性免疫の二つがある。

リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃するものは体液性免疫、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除するものが細胞性免疫です。

よって、誤った選択肢です。

まとめ

労働生理は全般的に出題パターンがある程度決まっています。

過去問をしっかりとやり込むことが一番の対策です。

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02

免疫に関する労働生理の問題です。

選択肢1. 抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことである。

設問の通りです。

抗原:人の体に免疫反応を引き起こす物質です。

体内の免疫システムが異物として認識をする対象です。

選択肢2. 抗原となる物質には、蛋(たん)白質、糖質などがある。

設問の通りです。

細菌、ウイルス、花粉、卵、小麦、タンパク質や糖質、化学物質など多数存在します。

選択肢3. 抗原に対する免疫が、逆に、人体の組織や細胞に傷害を与えてしまうことをアレルギーといい、主なアレルギー性疾患としては、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがある。

設問の通りです。

アレルギー:免疫システムが、無害な抗原を有害なもの(アレルゲン)として認識をして、それを体内から排除しようとして過剰な反応を起こすことです。

アレルギー性疾患は花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどがあります。

選択肢4. 免疫の機能が失われたり低下したりすることを免疫不全といい、免疫不全になると、感染症にかかりやすくなったり、がんに罹(り)患しやすくなったりする。

設問の通りです。

免疫不全:免疫システムのいずれかが上手く機能しないことで、免疫システムが十分に機能できていない状態のことを免疫不全症と言います。

免疫不全により、病気にかかりやすくなります。

また免疫システムによって、発生したがん細胞を排除しようとする働きも低下し、がんに罹患しやすくなります。

選択肢5. 免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する細胞性免疫と、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する体液性免疫の二つがある。

誤りです。

細胞性免疫と体液性免疫の説明が逆です。

細胞性免疫はリンパ球などが直接病原体などを取り込んで排除します。

体液性免疫はリンパ球が抗体を産生して、病原体を攻撃します。

まとめ

以下もあわせて覚えておきましょう。

抗体:体内に入った抗原を体の外へ排除するために作られる免疫グロブリンというタンパク質の総称です。

体内に異物(抗原)が侵入してくると、それに対抗するために作られます。

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03

免疫に関する問題です。

選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことである。

正しいです。文のとおりです。

選択肢2. 抗原となる物質には、蛋(たん)白質、糖質などがある。

正しいです。

食物アレルギーの小麦アレルギー、牛乳アレルギーを想像していただくと

覚えやすいと思います。

選択肢3. 抗原に対する免疫が、逆に、人体の組織や細胞に傷害を与えてしまうことをアレルギーといい、主なアレルギー性疾患としては、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがある。

正しいです。文のとおりです。

選択肢4. 免疫の機能が失われたり低下したりすることを免疫不全といい、免疫不全になると、感染症にかかりやすくなったり、がんに罹(り)患しやすくなったりする。

正しいです。文のとおりです。

選択肢5. 免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する細胞性免疫と、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する体液性免疫の二つがある。

誤りです。

文中の「細胞性免疫」の説明と「体液性免疫」の説明が逆になっています。

両者を入れ替えると正しい文になります。

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