第二種衛生管理者 過去問
令和6年10月公表
問2 (関係法令 問2)
問題文
衛生委員会に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
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問題
第二種 衛生管理者試験 令和6年10月公表 問2(関係法令 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
衛生委員会に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
- 衛生委員会の議長は、衛生管理者である委員のうちから、事業者が指名しなければならない。
- 衛生委員会の議長を除く全委員については、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。
- 衛生管理者として選任しているが事業場に専属でない労働衛生コンサルタントを、衛生委員会の委員として指名することはできない。
- 当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士を衛生委員会の委員として指名することができる。
- 衛生委員会は、毎月1回以上開催するようにし、議事で重要なものに係る記録を作成して、これを5年間保存しなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
衛生委員会については、以下の様に規定されています。(労働安全衛生法18条等)
〇衛生委員会の設置
常時50人以上の労働者がいる事業場に設置することが義務付けられています。
〇衛生委員会の調査審議事項
次の事項を調査審議し、事業者に対して意見を述べなければなりません。
・労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策
・労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策
・労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るもの など合計12項目
〇衛生委員会の構成員
衛生委員会の構成員は次の通りです。なお、①の委員は1名で、議長を務めます。
①総括安全衛生管理者又はそれ以外の者でその事業の実施を統括管理する者若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
②衛生管理者のうちから事業者が指名した者
③産業医のうちから事業者が指名した者
④当該事業場の労働者で、衛生に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
⑤当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士を指名することができます(必須ではありません)
尚、①以外の委員の半数は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければなりません。
〇衛生委員会の開催
衛生委員会又は安全衛生委員会を毎月1回以上開催する
事業者は、委員会の開催の都度、遅滞なく、議事の概要を次のいずれかの方法によって労働者に周知しなければなりません。
①各作業場の見やすい場所に掲示・備付け
②書面を労働者に交付
③磁気ディスクなどに記録し、労働者がその内容を確認できる機器を設置
〇記録
委員会における議事の記録を作成して、これを3年間保存
誤りです。
総括安全衛生管理者又はそれ以外の者でその事業の実施を統括管理する者若しくはこれに準ずる者の委員会構成員が議長になります。
総括安全衛生管理者は事業所の責任者がなるものなので、事実上、議長は事業場の責任者もしくはそれに準ずるものがなることになります。
誤りです。
「衛生委員会の議長を除く全委員」ではなく、「衛生委員会の議長を除く半数の委員」が上記推薦に基づき指名される必要があります。
誤りです。
事業場に専属ではない労働衛生コンサルタントであっても、その事業場の衛生管理者に選任されている場合は、委員に指名することができます。
正しいです。【正解】
誤りです。
記録の保管期間は3年です。
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02
衛生委員会の知識をおさらいしましょう。
【①委員会の設置義務】
業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場で設置義務があります。
【②構成員】
①総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者もしくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
②衛生管理者のうちから事業者が指名した者
③産業医のうちから事業者が指名した者
④当該事業場の労働者で、衛生に関し一定の経験を有するもののうちから事業者が指名した者
⑤当該事業場の労働者で作業環境測定を実施している作業環境測定士を指名することができる。
構成員の規定は①〜⑤で定められています。
【③構成員の指名】
議長以外の委員の半数については、
当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合
(これがないときは、労働者の過半数を代表する者)の推薦に基づき指名しなければならない。
と定められています。
誤りの内容です。
議長は衛生管理者であるという規定はありませんので、
衛生管理者以外でも議長に指名することができます。
誤りの内容です。
議長を除く全委員の半数については〜
であれば正しい内容でした。
読み飛ばしに注意が必要です。
誤りの内容です。
衛生管理者として選任されているため、
当該労働衛生コンサルタントを指名することは可能です。
正しい内容です。
「作業環境測定士を指名することができる。」
という文末が非常に重要です。
必ずしも指名する必要はないので注意してください。
誤りの内容です。
衛生委員会の記録は3年間の保存が義務付けられています。
労働安全衛生法では記録は原則3年間です。
一部例外で医師が関わる事項(健康診断の結果等)は、
5年間の保存義務があります。
選択肢「衛生委員会の議長を除く全委員については、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。」が難しい内容でした。
衛生委員会の構成員、議長絡みは知識が混同しやすいので、
復習しておきましょう。
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03
★この問題のポイント
「衛生委員会の構成」と「運営に関する労働安全衛生法の規定」を正しく理解できているか問われています。
特に、委員の選出方法、議長の役割、開催頻度など、条項のポイントを押さえて判断しましょう。
誤った内容です。
議長は必ずしも衛生管理者である必要はありません。
(事業の実施を統括管理する者など、他の役職者が議長を務めることも可能です!)
誤った内容です。
「衛生委員会の議長を除く全委員については」ではなく「衛生委員会の議長を除く半数については」が正しいです。(安衛法17条4項)
誤った内容です。
衛生管理者として選任されている限り、事業場に専属でなくても衛生委員会の委員になることは可能です。
正しい内容です。
作業環境測定士⇒労働者の健康を守るために重要な役割を果たす専門家です。
つまり、衛生委員会の委員として指名することは、労働者の健康確保に貢献すると考えることができます。
誤った内容です。
衛生委員会の開催頻度については、法令に明確な規定はありません。(事業場の状況に合わせて適切な頻度で開催します。)
また、議事録の作成・保存期間についても、法令に厳密な規定はありません。(重要な議事については記録を残しておくことが望ましい。とされてます。)
【おさえておくポイント】
・委員の選出は、労働組合の有無や役職によって異なる
・議長は必ずしも衛生管理者である必要はない
・開催頻度や議事録の作成については、法令に厳密な規定はない
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