二級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科3(建築構造) 問7

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問題

二級建築士試験 平成27年(2015年) 学科3(建築構造) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 床の単位面積当たりの積載荷重は、一般に、「百貨店又は店舗の売場」より「教室」のほうが大きい。
  • 倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重については、実況に応じて計算した値が3,900N/m2未満の場合であっても3,900N/m2として計算する。
  • 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合においては、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない。
  • 許容応力度等計算において、多雪区域に指定された区域外の場合、地震時の短期に生ずる力は、常時の長期に生ずる力に地震力によって生ずる力を加えたものである。
  • 風圧力を計算する場合の速度圧は、その地方において定められた風速の2乗に比例する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。


1、床の単位面積当たりの積載荷重は、「百貨店又は店舗の売場」が2900 N/㎡、「教室」が2300 N/㎡になります。
そのため床の単位面積当たりの積載荷重は、「百貨店又は店舗の売場」より「教室」のほうが小さくなります。
したがって誤りの記述となります。
考え方として、「百貨店又は店舗の売場」は不特定多数の人が利用し、かつ商品棚など配置するものが多くなります。
そのため、より大きい積載荷重に耐えられるようにしなければならない、というように考えましょう。

2、倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重は3900 N/㎡未満の場合においても必ず3900 N/㎡としなければならないと建築基準法にて決められています。
したがって正しい記述となります。

3、屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合は、荷重分布が偏ったりして予期しない荷重の掛かり方が起きる場合があります。
そのためその影響を考慮して設計する必要があります。
したがって正しい記述となります。

4、表現上分かりにくくなっていますが、多雪区域に指定された区域外というのは「ごく通常の地域において」ということになります。
その地域において地震を考慮した計算をする際、短期に生ずる力は通常時の長期に生ずる力+地震力で計算するということです。
積雪は考慮しません。
したがって正しい記述となります。

5、速度圧は風速の2乗と屋根の高さ等に比例します。
したがって正しい記述となります。
よく「2乗」という表現がなかったり、「反比例する」などとして出題されます。

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02

正解は1です。


1、積載荷重は建築物がその内部に収容する人や物の重量のことをいいます。それぞれの床の単位面積当たりの積載荷重は
店舗の売場(2900 N/㎡) > 教室(2300 N/㎡) > 住宅の居室(1800 N/㎡) のため「教室」よりも「百貨店又は店舗の売場」の方が大きいです。
したがって誤った記述となります。

2、倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重については、実況に応じて計算した値が3,900 N/㎡未満の場合であっても3,900 N/㎡として計算しなければいけません。
したがって正しい記述となります。

3、建築基準法施行令により「屋根面における積雪量が不均等となる恐れのある場合は、その影響を考慮して積雪荷重を計算しなければならない」とされています。
したがって正しい記述となります。

4、常時の長期に生ずる力とは、固定荷重と積載荷重のことで、
多雪区域以外の場合の地震時の短期に生じる力=常時の長期に生ずる力(固定荷重+積載荷重)+地震力
となります。
したがって正しい記述となります。

5、速度圧は、その地方において定められた風速(建設地によって定まる基準風速)の2乗に比例します。
したがって正しい記述となります。

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03

正解は1

令85条1項の表より、床の積載荷重は、
「百貨店または店舗の売り場」(2,900N/㎡)より
「教室」(2,300N/㎡)のほうが小さいので、誤りです。

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