１：×
電力計は電力を測るための器具であり、電力量は測れません。
消費電力量を測るための器具は電力量計です。
よって、誤った選択肢です。
２：○
電路の充電の有無を確認するためには検電器を使用します。
正しい選択肢です。
３：×
三相回路の相順（相回転）の確認には検相器を使用します。
回転計ではありません。
よって、誤った選択肢です。
４：×
絶縁抵抗の測定には絶縁抵抗計を使用します。
よって、誤った選択肢です。
この問題は出題科目「一般用電気工作物の検査方法」からの出題です。
この問題では下記の知識を求められています。
＜必要知識＞
◯電気工事で使用する各種計測器とその用途を理解している。
電気工事では電路や電気機器が正常に動作するか確認するための測定器が必須です。
主に測定する対象とその測定機器は下記などがあります。
・電圧＝回路計、検電器
・電流＝回路計、クランプメーター
・抵抗（電路の抵抗、絶縁抵抗、接地抵抗）＝回路計、絶縁抵抗計、接地抵抗計
・三相の相の順番＝検相器
・機器の回転速度＝回転計
・周波数＝周波数計
それでは上記の必要知識を使って問題を解いていきます。
電力計は電力は測定できますが消費電力は測定できないため誤っています。
検電器は電路に電圧が印加されているか調べるときに使用するため正しいです。
回転計は機器の回転速度を測定しますが、三相の相順は調べられないため誤っています。
三相の相の順番を調べるには検相器を使用します。
回路計はモードを切り開けることでで電圧、電流の他に抵抗も測定できます。
電路の抵抗を測定することで断線していなか（導通検査）、また電路の電流の流れにくさを確認できます。
絶縁抵抗計は電路の絶縁性を確認するため、その電路に漏れ電流を発生させ、その漏れ電流から絶縁抵抗値を測定しています。
回路計では漏れ電流を発生させるほどの電圧を電路に印加できないため絶縁抵抗は測定できず誤りです。
本問題は、測定器に関する問題です。
電力計は、回路の負荷で消費する電力を測定する計測器です。
検電器は、充電がされているかどうかを検査する計測器です。
回転計は、電動機などの回転機器の回転速度を測る計測器です。
回路計(テスタ)は、電圧・電流・抵抗を測定する計測器です。
×
誤りです。
電力計は測定した瞬時の電力(消費電力)を測定しますが、消費電力量の測定するのは電力量計です。電力量計は消費した電力量を積算する機能があります。
○
正解です。
検電器は、電路の配線に触れることで、電路に電気が流れているかどうか(充電されているかどうか)を検査します。
×
誤りです。
三相回路の相順（相回転）の確認をする計測器は、検相器です。三相ＲＳＴの順序が正しく配線されているかを検査します。
×
誤りです。
絶縁抵抗の測定は、絶縁抵抗計(メガー)です。
＜参考＞
計測器にはいろいろな種類があり、接触して計測するものと接触しないで計測するものもあります。例えば、電流計では、回路に電流計を接続して電流値を測定しますが、回路の電源を切れないようなときは、非接触式のクランプメータを用いて電流値を測定します。当然、精度は違いますので、計測の目的によって選ぶことができます。
計測器には、新しい原理に基づく新製品も出てきているため、目的に合った使用が可能かどうかの確認も必要です。
