第二種電気工事士の過去問
令和3年度下期 午後
一般問題 問26

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問題

第二種 電気工事士試験 令和3年度下期 午後 一般問題 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

工場の200V三相誘導電動機(対地電圧200)への配線の絶縁抵抗値[MΩ]及びこの電動機の鉄台の接地抵抗値[Ω]を測定した。電気設備技術基準等に適合する測定値の組合せとして、適切なものは。
ただし、200V電路に施設された漏電遮断器の動作時間は0.1秒とする。
  • 絶縁抵抗値 0.1[MΩ] ――― 接地抵抗値 50[Ω]
  • 絶縁抵抗値 1[MΩ] ―――― 接地抵抗値 600[Ω]
  • 絶縁抵抗値 0.15[MΩ] ――― 接地抵抗値 200[Ω]
  • 絶縁抵抗値 0.4[MΩ] ――― 接地抵抗値 300[Ω]

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この過去問の解説 (3件)

01

1:×

2:×

3:×

4:○

問題文より電路電圧200Vということが分かります。

そのため、電圧300V以下の絶縁抵抗値が適用され、接地電圧150Vを超える場合は0.2MΩ以上必要となります。

また、電圧300V以下ですので、D種接地工事が当てはまります。

ただし、0.5秒以内に動作する漏電遮断機を施設する場合、接地抵抗値は500Ω以下となります。

問題文に「200V電路に施設された漏電遮断器の動作時間は0.1秒とする」とありますので、これが適用されます。

以上のことを組み合わせると、絶縁抵抗値 0.2MΩ以上、接地抵抗値 500Ω以下になります。

よって、4が正解となります。

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02

本問は、低圧電路の絶縁抵抗値と接地抵抗値の問題です。

三相誘導機は、300 V 以下であるため、低威圧電路の区分となります。そのため、接地の種類はD種接地です。また、対地電圧は 200 V です。なお、三相誘導機の電路には、0.1秒で動作する漏電遮断器が設置されています。

低圧電路の絶縁性能は、「電気技術基準を定める省令」第58条から、次のように規定されています。

使用電圧が、300 V以下で、対地電圧が150 V以下以外であれば、絶縁抵抗値は、0.2 MΩ以上です

次にD種接地工事の接地抵抗値は、「電気技術基準を定める省令の解釈」第17条に、次のように規定されています。

D種接地工事の接地抵抗値は、100 Ω以下とする。ただし、地絡が生じた場合に0.5 秒以内に電路を自動的に遮断する装置を設置していれば、接地抵抗値は 500 Ω以下であることと、規定されています。

選択肢1. 絶縁抵抗値 0.1[MΩ] ――― 接地抵抗値 50[Ω]

×

絶縁抵抗値は、0.2 MΩ以上に対し、0.1 MΩですので、不適切です

選択肢2. 絶縁抵抗値 1[MΩ] ―――― 接地抵抗値 600[Ω]

×

絶縁抵抗値は、0.2 MΩ以上に対し、1 MΩですので、適切です。しかし、絶縁抵抗値は、500 MΩ以下に対して 600 MΩですので、不適切です

選択肢3. 絶縁抵抗値 0.15[MΩ] ――― 接地抵抗値 200[Ω]

×

絶縁抵抗値は、0.2 MΩ以上に対し、0.15 MΩですので、不適切です

選択肢4. 絶縁抵抗値 0.4[MΩ] ――― 接地抵抗値 300[Ω]

絶縁抵抗値は、0.2 MΩ以上に対し、0.4 MΩですので、適切です

絶縁抵抗値は、500 MΩ以下に対して 300 MΩですので、適切です

まとめ

<参考>

「電気技術基準を定める省令」第58条と「電気技術基準を定める省令の解釈」第17条の規定を、ご紹介します。

【 「電気技術基準を定める省令」第58条(低圧の電路の絶縁性能)

――――――――――――――――――――――――――――――

電路の使用電圧の区分            絶縁抵抗値

――――――――――――――――――――――――――――――

300 V以下  対地電圧が150 V以下の場合  0.1 MΩ以上

       対地電圧がその他の場合    0.2 MΩ以上

300 Vを超える

もの                    0.4 MΩ以上

――――――――――――――――――――――――――― 】

【 「電技解釈」第17条 第4項(低圧機器の接地抵抗値)

―――――――――――――――――――――――――――――

使用電圧  接地抵抗値

―――――――――――――――――――――――――――

300 V    100 Ω  地絡を生じた場合に0.5秒以内に

以下     以下   当該電路を自動的に遮断する装置

            を施設するときは、500Ω以下

―――――――――――――――――――――――――― 】

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03

この問題は出題科目「一般用電気工作物の保安に関する法令」からの出題です。

この問題では下記の知識を求められています。

<必要知識>

◯電路の使用電圧が300V以下の絶縁抵抗値を暗記している。

◯D種接地工事の接地抵抗値の条件を暗記している。

・電路の使用電圧が300V以下の絶縁抵抗値は、

対地電圧150V以下なら0.1MΩ以上、それ以外は0.2MΩ以上です。

・D種接地工事の接地抵抗値の条件で、通常は接地抵抗は100Ω以下ですが

0.5秒以内に電路を遮断する装置がある場合に限り接地抵抗は500Ω以下になります。

問題の電路は、使用電圧が200Vで対地電圧200Vのため、その絶縁抵抗値は0.2Ω以上です。

またこの電路には0.5秒以内に動作する漏電遮断器が設置されているため、接地抵抗値は500Ω以下になります。

選択肢1. 絶縁抵抗値 0.1[MΩ] ――― 接地抵抗値 50[Ω]

絶縁抵抗値が0.2Ω以下のため間違っています。

選択肢2. 絶縁抵抗値 1[MΩ] ―――― 接地抵抗値 600[Ω]

絶縁抵抗値は0.2Ω以上ですが、接地抵抗値が500Ωを超えているため間違っています。

選択肢3. 絶縁抵抗値 0.15[MΩ] ――― 接地抵抗値 200[Ω]

絶縁抵抗値が0.2Ω以下のため間違っています。

選択肢4. 絶縁抵抗値 0.4[MΩ] ――― 接地抵抗値 300[Ω]

絶縁抵抗値が0.2Ω以上で、かつ接地抵抗値も500Ω以下のため正しいです。

まとめ

絶縁抵抗値の条件は電技省令第58条の表に記載されています。

接地抵抗値の条件は電技解釈第17条に記載されています。

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