第二種電気工事士の過去問
令和4年度上期 午後
一般問題 問15
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問題
第二種 電気工事士試験 令和4年度上期 午後 一般問題 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
力率の最も良い電気機械器具は。
- 電気トースター
- 電気洗濯機
- 電気冷蔵庫
- 電球形LEDランプ(制御装置内蔵形)
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この過去問の解説 (4件)
01
力率が高いということは有効電力が高いということです。
つまり電気が熱エネルギーなどに変換される効率が良いということです。
言い換えれば「一番熱くなる機器はどれですか?」ということになります。
電球は熱くなりますが、電球型LEDはそれほど熱くなりません。
したがって答えは1になります。
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02
電気回路には、抵抗・コイル・コンデンサなどの機器が接続されています。
回路の電力は、有効電力と無効電力に分けられ、有効電力は負荷で消費される電力で、無効電力は電力を蓄積や放電するなどの電力です。
有効電力と無効電力を合わせて皮相電力といいます。
力率は皮相電力に対する有効電力の比率で、cosθで表されます。
抵抗は電流に対して100%消費される有効電力ですが、コイルは無効電力です。
ヒーターのように抵抗だけでできている機器は、力率が100%近くになり、コイルによる安定器の必要な蛍光灯は、力率が低くなります。
電気機器に対して力率を見ると、
・電熱機器や白熱灯は、力率が100%です。
・モータや安定器は、コイルによって力率が低くなります。
ただし、整流回路をもつなど力率改善を図っているため、100%に近づくようになっています。
・インバータ照明のように力率を改善した機器でも、力率は100%にはなりません。
○
力率は100%です。
トースタ―はヒーターで、負荷電流をすべてヒーターで消費させるため、力率が100%となります。
×
力率は100%未満です。
洗濯機はモーターがあるため、力率が低くなります。
×
力率は100%未満です。
冷蔵庫はモーターがあるため、力率が低くなります。
×
力率は100%未満です。
LEDランプは安定器が必要で、コイルを有するため、力率は低くなります。コンデンサによって力率改善が図られています。
力率の高い低いを見ると、生活に欠かせないものほど力率が低いことが分かります。しかし、力率の悪さが、電気料金に直結するため、力率改善がどの電気機器でも行われ、ほとんど力率100%近くになっているようです。
2種電気工事士試験で、力率が100%のものは、ヒーターで加熱するものと覚えておけば良いでしょう。
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03
正解は「1」の電気トースターです。
力率が高いということはエネルギーに変換される効率が良いということです。
電気トースターは,負荷が抵抗分だけであるので,力率はほぼ 100 % です。
よって他の機器に比べて力率が良くなります。
よって答えは「1」の電気トースターです。
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04
正解は、1の電気トースターです。
力率とは、皮相電力に対する有効電力の割合です。
力率は1(100%)を超えることはなく、1に近ければ近いほどその電気機器の効率はよいということになります。
ここで、皮相電力は有効電力と無効電力とのベクトル和です。有効電力が小さく、無効電力が大きいほど力率は悪くなります。
抵抗のみの回路の力率は1です。無効電力は存在しません。
コイル、コンデンサのみの回路の力率は0です。有効電力は存在しません。
よって、コイル、コンデンサの成分は小さく、抵抗成分の最も大きな回路が組み込まれている電気機器が答えとなります。
電気トースターは、抵抗に電流を流すことで発生するジュール熱を用いて食品を加熱します。
電気トースターのメインの回路はほぼ抵抗のみなので、力率が良いわけです。
洗濯機、冷蔵庫は内部に電動機(ほぼコイル成分)があるため、無効電力が大きくなってしまいます。
LED電球は内部にコンバータ回路があるため、力率はトースターよりも劣ります。
電気機器の多くが抵抗とコイル成分でできているため、電圧より電流の位相が遅れる「遅れ力率」となります。
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