第二種電気工事士の過去問
令和4年度下期 午前
配線図 問15

⑮ のプルボックスに出入る電線は、次のようになります。なお、Wは電源の接地配線、Bは電源の非接地配線と書きます。

・L-1分電盤 aからの100 V電源

・上側ジョイントボックスに行く電源線と、ボックスから来る三路スイッチ

　(ア)配線と三路スイッチ(ウ)配線

・換気扇へのW配線

・台所蛍光灯へのW配線

・換気扇、台所蛍光灯のスイッチと電源線との配線

・下側ジョイントボックスへ行く電源線

以上からこれらの機器が正常に稼働するための配線を複線図をもとに解説します。(本来なら複線図を示せばすぐ分かるのですが、図が入れられないので文字を入れます)

➀ L-1電源からのWとBの電線を、上側ボックス側と下側ボックス側に接続

　します。

② W配線から接続点を設け、換気扇と台所蛍光灯の接地側に接続します。

③ 電源近くと台所端にある2つの三路スイッチ(ア)と(ウ)の1と3番接点通しを

　接続するため、ボックス内に接続点を設ける。

④ 電源近くと洗面所裏側にある三路スイッチ(ア)と(ウ)の1と3番接点通しを

　接続するため、ボックス内に接続点を設ける。

⑤ 電源近くの三路スイッチ(ア)と(ウ)の０番端子を渡り配線で接続する。

⑥ 電源近くの三路スイッチ(ア)の0番端子とB配線の接続点を接続する。

⑦ 台所端にある三路スイッチ(ア)の0番端子と、蛍光灯(ア)の負荷側を接続する。

　ただし、⑮ ボックスではなく下側のボックス内での接続となる。

⑧ 洗面所裏側にある三路スイッチ(ウ)の0番端子と、蛍光灯(ウ)の負荷側を接続

　する。ただし、⑮ ボックスではなく上側のボックス内での接続となる。

⑮ ボックス内での接続点は以下となります。

➀ 三路スイッチ(ア)と(ウ)の1番と3番同士の接続点・・・2本線の接続4か所

② W電源線で、電源線からの線、前のボックスへの線、後のボックスへの線、

　換気扇と台所蛍光灯の接地側線をW線上で接続・・・5本線の接続1か所

③ B電源線で、電源線からの線、前のボックスへの線、後のボックスへの線、

　三路スイッチ(ア)との接続線、換気扇と台所蛍光灯のスイッチの片方の線

　・・・6本線の接続1か所

なお、換気扇と台所蛍光灯のスイッチのもう片方を負荷側への接続は、直接接続するため、ボックス内を通しません。

複線図の問題です。おおがかりで複雑ですが、複線図を注意深く作成していきましょう。

複線図を作成すると、⑮で示したジョイントボックスの接続について接続がこのようになっていることが分かります。

6本接続箇所が一か所（電源からの非接地線、アとウのスイッチへ電気を供給する線、イのスイッチへ電気を供給する線、蛍光灯のスイッチへ電気を供給する線、換気扇のプルスイッチに電気を供給する線）

5本接続箇所が一か所（電源からの接地線、蛍光灯からの接地線、換気扇からの接地線、カやウの負荷に繋がる接地線、イの負荷に繋がる接地線）

使用する電線はVVF1.65本ないし6本なので、これらの接続箇所は中スリーブを用います。（計2か所）

2本接続箇所が4か所

アの3路スイッチ同士で接続する箇所が2か所

ウの3路スイッチ同士で接続する箇所が2か所

使用する電線はVVF1.6が2本なので、これらの接続箇所は小スリーブを用います。（計4か所）

複線図をしっかり書けるようにしましょう。