第二種電気工事士の過去問
令和4年度下期 午後
一般問題 問3

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問題

第二種 電気工事士試験 令和4年度下期 午後 一般問題 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

抵抗器に100Vの電圧を印加したとき、4Aの電流が流れた。1時間20分の間に抵抗器で発生する熱量[kJ]は。
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この過去問の解説 (3件)

01

本問は、電力量と熱量の関係についての問題です。

電力P[W]は、電圧Vと電流Iの積で表されます。すなわち、

P [W]=V [V] × I [A]

電力量Wは、t秒使用した電力で、W=P × t [W・t]となり、ワット秒という単位になります。普通、電力量といえば1秒間の電力を表し、W [W・s]で表されます。

抵抗に電流を流し続けると、熱が発生します。これが熱量で、単位をJ(ジュール)で表します。

電力量は熱量と同じものになります。単位[W・s]は、1秒間当たりの[J]と換算できます。

問題の計算を進めましょう。

電力 [W・s]=電圧[V] × 電流[A]=100 [V] × 4 [A]=400 [W・s]となり、これが、抵抗で発生する熱量です。すなわち、1秒当たり400 [J]が発生します。求める熱量qの単位が kJですので、抵抗で発生する熱量qを、0.4 [kJ]とします。

抵抗で、1秒間に0.4 [kJ]の熱量が発生するため、1時間20分では、1時間20分=4,800 秒ですから、抵抗で発生する熱量の総量Q [kJ]は、q × 4,800秒となり、

Q [kJ]=0.4 [kJ] × 4,800 [秒]=1,920 [kJ]

となります。

選択肢1. 960

×

選択肢2. 1920

計算に合致します。

選択肢3. 2400

×

選択肢4. 2700

×

まとめ

(参考)

問題と解説で出てきた熱量の単位について、整理してみます。

熱量の単位 J(ジュール) は、1N(ニュートン)の力で1m動かしたときの仕事量です。仕事量はエネルギーの単位で、エネルギーを使うことで、熱を発生することから、熱量も同じエネルギーの単位です。

2つの単位を式で表すと、1 J=1 N・mという関係になります。

ニュートンという単位は、物理の問題で出てくる基本単位で、たまに、熱量に換算する場合があります。

電気では、電力量が主に使われますが、電力量も同じエネルギーの単位で、熱量へ換算する場合もあります。さらに、熱量はカロリー(cal)という単位もあり、換算する問題も過去に出ています。

第2種電気工事士試験では、電力量[W・s]が1秒間当たりの熱量[J]と覚えれば十分です。

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02

この問題で求める熱量[kJ]は以下のようになります。

熱量[kJ]=電圧[V]×電流[A]×時間[S]

問題で与えられている数値を上記の公式に当てはめていきますが、ここで注意しなければならないのは時間[S]になります。時間を秒[S]に変換すると次のようになります。

1時間20分=4800[S]

この値を公式に入れていきます。

熱量=100[V]×4[A]×4800[S]=1920000[J]

この問題で求められる熱量の単位は[kJ]なので次のようになります。

熱量=1920000[J]=1920000÷1000=1920[kJ] ※1[K:キロ]=1000

選択肢1. 960

解説の冒頭の答えと一致しないので不適切です。

選択肢2. 1920

解説の冒頭の答えと一致するので適切です。

選択肢3. 2400

解説の冒頭の答えと一致しないので不適切です。

選択肢4. 2700

解説の冒頭の答えと一致しないので不適切です。

まとめ

毎回出題される計算問題ですが、形を変えて出題されるのでより多くの過去問を問いて慣れる事をお薦めいたします。注意点は単位と時間の考え方なので気をつけてください。

参考になった数2

03

この問題で覚えるべきポイントは、電力量 Q = Pt です。

また、t の単位は秒なので、分から秒に変換する必要があります。

P = VI より、

Q = VIt =100 × 4 × 80 × 60 = 1920000 = 1920[kJ]

選択肢1. 960

上記説明より、誤りです。

選択肢2. 1920

正解です。

選択肢3. 2400

上記説明より、誤りです。

選択肢4. 2700

上記説明より、誤りです。

まとめ

電力Pは、単位時間当たりの電力量なので、[J/s] = [W] となります。

電力に時間をかけることで電力量を計算できます。

参考になった数2