第二種電気工事士の過去問 令和5年度上期 午前 一般問題 問2
この過去問の解説 (3件)
この問題は電気抵抗Rの公式を覚えておく必要があります。
R:抵抗(Ω)=ρ:抵抗率(Ωm)×ℓ:長さ(m)÷A:断面積(m2)
また、断面積の公式も覚えておく必要があります。
S:断面積(m2)=π:円周率 ×r2 :半径(m)の2乗
今回の問題ではℓがLに代わっています。また直径の単位がmではなくmmとなっています。
その為、記号の置き換え及び単位変換が必要となってきます。
mmをmへの変換は次式となります。 mm=m×10-3
よって R=ρ×L÷A A=π×(D÷2)2×10-6となります。
この値を使いRを求めると
R ={ρ×L}÷{π×(D÷2)2×10-6}
=(4×ρ×L×106)÷(π×D2)
上記で求めた式 R=(4×ρ×L×106)÷(π×D2) と1番は一致する為、正解となります。
上記で求めた式 R=(4×ρ×L×106)÷(π×D2) と2番は4が抜けており不一致の為、
不正解となります。
上記で求めた式 R=(4×ρ×L×106)÷(π×D2) と3番はDの2乗の2乗が抜けており
不一致の為、不正解となります。
上記で求めた式 R=(4×ρ×L×106)÷(π×D2) と4番はDの2乗の2乗が抜けており
また、Lが2乗で1つ多くなっていて不一致の為、不正解となります。
公式を正しく覚え、間違いのないように式変換をすることが重要となる問題です。
抵抗率と導線の抵抗値の関係について問われる問題です。
導線の抵抗値は
電気抵抗R[Ω] = (抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]) ÷ 導線の断面積A[m2]
で求められます。
設問では直径D[mm]が出されているので直径から断面積A[m2]を求めます。
直径Dは単位が[mm](ミリメートル)になっている点に気を付けましょう。
断面積A[m2] = 半径d[m]2×π
= (D/2)2×(10-3)2×π
= (πD2/4)×10-6
断面積が求められたので、上記の式にあてはめます。
電気抵抗R[Ω] = (抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]) ÷ 断面積A((πD2/4)×10-6)
= 4ρL/πD×106
となり、選択肢1が正解になります。
正解です。
不正解です。
不正解です。
不正解です。
導線の抵抗率と抵抗の式は水を流れるホースや道路を走る自動車をイメージするとわかりやすいです。
ホースは太くなると水の流れが速くなり、道路も車線が増えた方が自動車の流れが速くなります。
導体も断面積が太くなると電流が流れやすく(=抵抗値が低く)なります。
導線の電気抵抗を求める公式は次のようになります。
電気抵抗R[Ω]=(抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m])÷ 断面積A[m2]
この問題で与えれられているのは直径D[mm]なので断面積A[m2]を求める必要があります。
断面積A [m2]=円周率π×半径r[mm]×半径r[mm]=πr2
半径r[mm]=直径D[mm]÷2=D/2
断面積A [m2]=πr2=π×(D/2)2=πD2/4
上記の式を公式に当てはめると。
電気抵抗R[Ω]=ρL÷πD2/4=4ρL/πD2(分数の割り算なので分母の4が分子にいく)。
電気抵抗R[Ω]=(4×抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m])÷ 円周率π×直径D2
次に、この問題では直径Dの単位は[mm]、長さLの単位は[m]なので、指数を合わせる必要があります。
ミリメートル[mm]=1×10-3(1000分の1)[m]
なので
直径D2=(1×10-3)2=1×10-6(1000000分の1)=D2/1×106になります。
よって
R[Ω]=( ρ×L )÷( π×D2/4×1×106 )
R[Ω]=4ρL ÷( πD2 )×106
上記の式になります。
この計算結果から言える事は、電気抵抗R[Ω]は抵抗率ρ[Ω・m]、長さL[m]に比例し、断面積A[㎡]に反比例するということです。
上記の式に当てはまるので正解です。
不正解です。
不正解です。
不正解です。
今回の問題では導線の断面積は直径で問われており公式の変形が必要となりますので、公式丸暗記ではなく理解が必要となります。また単位の指数についても大変わかりにくいですが繰り返し過去問を解いて慣れる事をおすすめします。
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