第二種電気工事士の過去問
令和5年度上期 午前
一般問題 問7

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問題

第二種 電気工事士試験 令和5年度上期 午前 一般問題 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

図1のような単相2線式回路を、図2のような単相3線式回路に変更した場合、配線の電力損失はどうなるか。
ただし、負荷電圧は100V一定で、負荷A、負荷Bはともに消費電力1kWの抵抗負荷で、電線の抵抗は1線当たり0.2Ωとする。
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  • 0になる。
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この過去問の解説 (4件)

01

単相2線式回路と単相3線式回路の電力損失を求める公式は次のようになります。

 電力損失[W]=2×電流I2×抵抗R

上式に出てくる2の数字は電線条数を表しています。

ここで図2を見てみると電源線は3本ありますが、中性線(真ん中の線)の電圧は0Vであるため、実際に損失が発生するのは上と下の線のみになります。なので単相2線式も単相3線式も結果として電力損失を求める公式は同じになります。

次に図1と図2の抵抗負荷に流れる電流I[A]について考えます。

①図1の抵抗負荷A,Bを求めていきます。

= 消費電力1000[W]÷電圧100[V] =10[A]

= 消費電力1000[W]÷電圧100[V] =10[A]

図1の2つの抵抗負荷は並列接続されているため電流IはI+I=20[A]になります。

②図2の抵抗負荷を見ると直列接続になるため流れる電流は10[A]となる。

以上の条件から図1、図2の電力損失を比較すると次のようになります。

 図1 電力損失=2×202×0.2=160[W]

 図2 電力損失=2×102×0.2=40[W]

上式の結果より単相2線式から単相3線式へ変更したら電力損失は小さくなるということが言えます。

 

選択肢1. 0になる。

不正解です。

選択肢2. 小さくなる。

上記の解説と一致するので正解です。

選択肢3. 変わらない。

不正解です。

選択肢4. 大きくなる。

不正解です。

まとめ

抵抗負荷などが全く同じという条件で単相2線式から単相3線式へ変更した場合、電力損失は25%(1/4)減少します。丸暗記でもいいので覚えておくと便利です。

参考になった数22

02

この問題は平衡状態の場合について覚えておく必要がある。

まず図1の電力損失を計算すると負荷抵抗1個あたりの電流は

1kW÷100V=10Aとなります。同じ負荷抵抗が並列でつながっている為、電線路に流れる電流は20Aとなります。

その為、電力損失は20A×20A×0.2Ω=80W

電線路は2本あるので80W×2=160Wとなります。

次に図2の回路では負荷抵抗が両方同じな為に、平衡状態という状態になっています。

この場合、真ん中の電線路に電流が流れず無視することができます。

単相三線の場合2つの100V回路であるため、1相分の電力損失は

10A×10A×0.2Ω=20Wとなり、2本あるので20W×2=40Wになり

小さくなります。

 

よって答えは「小さくなる」になります。 

選択肢1. 0になる。

誤りです。

選択肢2. 小さくなる。

正解です。

選択肢3. 変わらない。

誤りです。

選択肢4. 大きくなる。

誤りです。

参考になった数7

03

単相2線式と単相3線式の回路、それぞれの回路の電力損失を計算していきましょう。

図1の回路は抵抗負荷A,Bにそれぞれ100Vが印可されているので、電流値を計算していきます。

抵抗負荷は1kWなので

1[kW]÷100[V]=10[A]

になります。

抵抗負荷A,Bは並列に並んでいるので電線には10[A]+10[A]=20[A]が

流れます。

電線の電力損失は2IRで求められるので計算すると。

2×202[A]×0.2[Ω」=160[W]が図1の電力損失になります。

次に図2の電力損失です。

抵抗負荷A,Bが同じ値なので、真ん中の電線は平衡状態となり電流は流れません。

よって上下の電線に流れる分が電力損失となります。

抵抗負荷1kWに100Vが印可されているので10A流れるのは同じです。

直流に接続しているので、電線には10Aが流れます。

電線の電力損失を求めると

2×102[A]×0.2[Ω]=40[w]が図2の電力損失になります。

図1の単相2線式から図2の単相3線式に変更したとき、電力損失は低くなっています。

選択肢1. 0になる。

不正解です。

選択肢2. 小さくなる。

正解です。

選択肢3. 変わらない。

不正解です。

選択肢4. 大きくなる。

不正解です。

まとめ

直流電圧と抵抗の回路でシンプルに考えたら難しい問題ではありません。

計算間違えには気を付けましょう。

参考になった数2

04

実際に単相2線式及び3線式の回路から算出すれば明確です。

 

まず単相2線式の回路の電力損失を求める前に、抵抗を電線を通る電流を求めます。

負荷電圧100V、回路から合成抵抗値は0.5kwとなる為、線電流は20Aとなります。

よって電力損失は、2×202×0.2=160(W)となります。

 

次に単相3線式の抵抗を電線を通る電流を求めます。

こちらは負荷電圧100Vに対し、抵抗が1kwなので、10Aとなります。

よって電力損失は、2×102×0.2=40(W)となります。

 

上記結果から小さくなります。

 

選択肢1. 0になる。

記載の通りなので不正解です。

選択肢2. 小さくなる。

正解です。

選択肢3. 変わらない。

記載の通りなので不正解です。

選択肢4. 大きくなる。

記載の通りなので不正解です。

参考になった数1