第二種電気工事士の過去問
令和5年度上期 午後
配線図 問5

この問題は⑤で示す部分の絶縁抵抗の値として許容される最小値［MΩ］を求める問題です。

ここで注意点になりますが、絶縁抵抗値の基準の中で使用電圧と対地電圧という２種類の電圧がありますがこの2つはイコールではない事を肝に銘じてください。⑤で示す部分の情報を整理していきます。

・ルームエアコン(200Ｖ専用回路)

・配線用遮断器2Ｐ、20Ａ

・単相3線式

以上より使用電圧は200Ｖ、対地電圧は100Ｖという事がわかります。

※対地電圧とは大地(接地)と電路間の電圧の事を言います。

単相3線式(Ｒ，Ｎ，Ｔ)の各相の大地電圧は次のようになります。

・Ｒ-Ｅ＝100Ｖ

・Ｎ-Ｅ＝0Ｖ

・Ｔ-Ｅ＝100Ｖ

次に今回の条件に適合した絶縁抵抗値は次のようになります。

・使用電圧が300Ｖで以下で対地電圧が150Ｖ以下の場合＝0.1[ＭΩ]

よって、⑤で示す部分の絶縁抵抗として、許容される最小値は0.1[ＭΩ]となります。

絶縁抵抗に関する問題。

絶縁抵抗は対地電圧によって最小値【MΩ】が定められており、

①対地電圧150V以下の場合0.1MΩ以上

②対地電圧150V以上、300V以下の場合0.2MΩ以上

③対地電圧300V以上の場合0.4MΩ以上

となっています。

単相3線式200Vの場合、①に該当するため、絶縁抵抗の最小値は0.1MΩとなります。

電気技術基準第58条に記載のある、電路と大地間の絶縁抵抗最小規定値の暗記が出来ているか問われている問題となっています。