第二種電気工事士 過去問
令和5年度下期 午前
問2 (一般問題 問2)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第二種 電気工事士試験 令和5年度下期 午前 問2(一般問題 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

A、B2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6mm、長さ20m、Bは直径3.2mm、長さ40mである。Aの抵抗はBの抵抗の何倍か。
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

銅線などの電気を伝えやすい物質のことを導体と呼びます。

 

導体の電気抵抗を求める式は以下の通りです。

R=ρ×(L/S)・・・①

R:電気抵抗(Ω) ρ:抵抗率(Ω・m) L:導体の長さ(m) S:導体の断面積(m2) 

 

導体の断面積Sは以下の式で求めます。

S=(r/2)2×π・・・②

S:断面積(m2) r:導体の直径(m) π:円周率

 

①の式にあるρは導体の種類によって決まる値です。

AとBは同材質なので、この問題では考える必要はありません。

 

①の式から、R、L及びSの関係は以下の通りです。

Rの値は、Lの値に比例する(Lが2倍、3倍になれば、Rも2倍、3倍になる)。

Rの値は、Sの値に反比例する(Sが2倍、3倍になれば、Rは1/2倍、1/3倍になる)。

 

 

AとBのLとSを比較して、それぞれの電気抵抗の値を比べると以下のようになります。

 

導体の長さLについて

Aの長さはBの1/2倍なので、Aの電気抵抗はBの1/2倍

 

導体の断面積Sについて

Aの直径は、Bの1/2倍。

断面積は、②の式より直径の値の2乗に比例するので、Aの断面積はBの断面積の1/4倍。

電気抵抗の値は、断面積に反比例するので、Aの電気抵抗はBの4倍。

 

以上より、Aの電気抵抗はBの電気抵抗と比較して、長さに対しては1/2倍、断面積に対しては4倍になることが分かりました。

 

従って、LとSを組み合わせて考えた場合、

(1/2)×4=2

となり、Aの電気抵抗はBの電気抵抗の2倍と求めることができます。

選択肢1. 2

解説に示した通り、Aの電気抵抗はBの電気抵抗の2倍となるので正解です。

選択肢2. 3

正解は2倍なので不正解です。

選択肢3. 4

正解は2倍なので不正解です。

選択肢4. 5

正解は2倍なので不正解です。

まとめ

電気抵抗と長さ、電気抵抗と断面性の関係がそれぞれ比例、反比例になることをおさえておきましょう。

参考になった数13

02

銅線の電気抵抗は、次の式で表されます。

R = ρ×L/A

ここで、Rは電気抵抗、Lは銅線の長さ、Aは銅線の断面積です。

すなわち、抵抗値は、長さに比例し、断面積(半径の2乗)に反比例します。

 

A、Bのそれぞれの電気抵抗を、RA、RB とすると、RA/RBが求める値です。

 

RA/RB = (ρ×20 [m]/0.82 [mm2]×π)/(ρ×40 [m]/1.62 [mm2]×π)

=(20 /0.82)/(40 /1.62 )

=1/2 ×22

=2 [倍]

選択肢1. 2

Aの抵抗はBの抵抗の2倍です。

選択肢2. 3

Aの抵抗はBの抵抗の3倍ではありません。

選択肢3. 4

Aの抵抗はBの抵抗の4倍ではありません。

選択肢4. 5

Aの抵抗はBの抵抗の5倍ではありません。

参考になった数3

03

銅線の抵抗値Rは長さをl、断面積をD、抵抗率をρとすると

R=ρ×(l/D)

であらわされます。

断面積Dは直径をdであらわすと

D=π×(d/2)2=π×(d2/4)

であらわされます。

 

AとBの銅線は同じ素材で抵抗率が同じなので

長さと断面積(=直径)の比率で判断します。

 

選択肢1. 2

正解です。

BはAの2倍の長さと直径なので

計算するとAの抵抗値はBの2倍になります。

選択肢2. 3

不正解です。

計算間違いと思われます。

選択肢3. 4

不正解です。

計算間違いと思われます。

選択肢4. 5

不正解です。

計算間違いと思われます。

まとめ

銅線の電気抵抗は

長さが長くなるほど、断面積が小さくなるほど

大きくなります。

参考になった数2