第二種電気工事士の過去問
令和5年度下期 午前
配線図 問6

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問題

第二種 電気工事士試験 令和5年度下期 午前 配線図 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、木造2階建住宅及び車庫の配線図である。この図に関する次の問いに対して、答えを1つ選びなさい。

【注意1】屋内配線の工事は、特記のある場合を除き600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)を用いたケーブル工事である。
【注意2】屋内配線等の電線の本数、電線の太さ、その他、問いに直接関係のない部分等は省略又は簡略化してある。
【注意3】漏電遮断器は、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用している。
【注意4】選択肢(答え)の写真にあるコンセント及び点滅器は、「JIS C0303:2000構内電気設備の配線用図記号」で示す「一般形」である。
【注意5】分電盤の外箱は合成樹脂製である。
【注意6】ジョイントボックスを経由する電線は、すべて接続箇所を設けている。
【注意7】3路スイッチの記号「0」の端子には、電源側又は負荷側の電線を結線する。

⑥で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして、正しいものは。
問題文の画像
  • C種接地工事 ――― 10Ω
  • C種接地工事 ――― 50Ω
  • D種接地工事 ――― 100Ω
  • D種接地工事 ――― 500Ω

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この過去問の解説 (3件)

01

接地抵抗は、次のように決められています。

300 V以下の低圧機器の接地工事は、D種接地。

300 Vを超える低圧機器の接地工事は、C種接地。

 

D種接地工事では、「電技解釈」で次のように規定されています。

接地工事

使用

電圧

接地抵抗値接地線太さ

D種接地

工事

300 V

以下

100 Ω

以下

0.5秒以内に

自動的に

電路を遮断する

装置があれば、

500 Ω以下。

直径1.6 mm

以上(軟銅線)

選択肢1. C種接地工事 ――― 10Ω

接地工事は、D種接地工事です。

選択肢2. C種接地工事 ――― 50Ω

接地工事は、D種接地工事です。

選択肢3. D種接地工事 ――― 100Ω

D種接地工事は正解です。接地抵抗値は規定上は100Ωですが、漏電遮断器は、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用しているため、接地抵抗値は500Ω以下です。

問題は、選択肢の中の最大の値となっていて、500Ωがあるため、誤りです。

選択肢4. D種接地工事 ――― 500Ω

D種接地工事は正解です。接地抵抗値は規定上は100Ωですが、漏電遮断器は、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用しているため、接地抵抗値は500Ω以下です。

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02

接地工事は、電気設備と大地を電線で電気的に接続する工事です。

電路や機器の外部に漏れた電気を大地に逃がすために行われます。

 

接地工事には、A種、B種、C種、D種の4種類がありますが、600V以下の低圧の電気設備用で行われる接地工事はC種とD種の2種類です。

それぞれの接地抵抗値と接地線の太さは以下の通りになります。

 

接地工事の種類            使用電圧接地抵抗値※1接地線※2
 C種接地工事300Vを超える低圧のもの    10Ω以下

 軟銅線

1.6mm以上

 D種接地工事300V以下の低圧のもの   100Ω以下

      ※1:電路に地絡が生じた場合、0.5秒以内に自動的に電路を遮断する漏電遮断器を施設した場合は、500Ω以下

  ※2:移動して使用する電気機械器具の接地線で、多心コード又は多心キャブタイヤケーブルの1心を使用する場合は、0.75mm2以上

 

問題の対象となる分電盤は、1φ3W 100/200Vで使用電圧が300V以下のため、接地工事はD種です。

また、【注意3】に、動作時間0.1秒以内の漏電遮断器が取り付けられていると記載されているため、表の※1が該当します。

 

従って、接地抵抗の許容される最大値は500Ωです。

選択肢1. C種接地工事 ――― 10Ω

対象となる分電盤は使用電圧が300V以下のため、C種接地工事には該当しません。

従って不正解です。

選択肢2. C種接地工事 ――― 50Ω

対象となる分電盤は使用電圧が300V以下のため、C種接地工事には該当しません。

従って不正解です。

選択肢3. D種接地工事 ――― 100Ω

使用電圧が300V以下であり、D種接地工事は正解ですが、今回は0.1秒以内に動作する漏電遮断器が取り付けられているので、接地抵抗の許容される最大値は500Ωとなります。

 

従って不正解です。

選択肢4. D種接地工事 ――― 500Ω

解説の通りなので正解です。

まとめ

設備の使用電圧と取り付けられている設備を良く確認するようにしましょう。

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03

接地工事は使用電圧によって種類と接地抵抗が決められます。

 

・使用電圧300Vを超える・・・C種接地工事、接地抵抗10Ω以下

・使用電圧300V以下・・・D種接地工事、接地抵抗100Ω以下

 

⑥の場所では200Vを使用しているのでD種接地工事が適用されます。

また問題文の【注意3】にて漏電遮断器は動作時間0.1秒以下のものを

使用していると書かれているので、接地抵抗は500Ω以下でも大丈夫です。

 

 

選択肢1. C種接地工事 ――― 10Ω

不正解です。

使用電圧200VなのでC種接地工事は適用されません。

選択肢2. C種接地工事 ――― 50Ω

不正解です。

使用電圧200VなのでC種接地工事は適用されません。

選択肢3. D種接地工事 ――― 100Ω

不正解です。

D種接地工事を行いますが、漏電遮断器の動作時間が0.1秒以下なので

100Ωが最大値ではありません。

選択肢4. D種接地工事 ――― 500Ω

正解です。

接地工事の種類、抵抗値ともに合っています。

まとめ

第二種電気工事士試験ではC種接地工事に関する問題はあまり出ません。

接地抵抗に関する問題は遮断器の動作時間にも注意しましょう。

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