クレーン・デリック運転士 過去問
平成30年(2018年)10月
問30 (原動機及び電気に関する知識 問30)
問題文
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問題
クレーン・デリック運転士試験 平成30年(2018年)10月 問30(原動機及び電気に関する知識 問30) (訂正依頼・報告はこちら)
- 感電による危険を電流と時間の積によって評価する場合、一般に、500ミリアンペア秒が安全限界とされている。
- 人体は身体内部の電気抵抗が皮膚の電気抵抗よりも大きいため、電気火傷の影響は皮膚深部には及ばないが、皮膚表面は極めて大きな傷害を受ける。
- 接地とは、電気装置の導電性の外被(フレームやケース)などを導線で大地につなぐことをいう。
- 天井クレーンは、走行レールが接地されている場合は、クレーンガーダ上で走行トロリ線の充電部分に身体が接触しても、感電の危険はない。
- 接地線には、できるだけ抵抗の大きな電線を使った方が丈夫で、安全である。
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この過去問の解説 (3件)
01
感電による危険は一般に、50ミリアンペア秒が安全限界に定められています。
2 . 誤りです。
電気火傷の影響は、皮膚表面が極めて大きな傷害を受けるだけではなく、皮膚深部に及ぶことがあります。
また、皮膚の電気抵抗は、皮膚が乾燥しているか湿っているかの違いによって、抵抗が大きく変わります。
3 .正しいです。
電気装置の導電性の外被(フレームやケース)などを導線で大地につなぐことを接地といいます。
接地抵抗の低い大地に接続しておくことで、電流が流れやすくなり、感電の危険性が少なくなります。
4 . 誤りです。
天井クレーンの走行レールに接地されている場合は、トロリ線などの充電部分に身体が接触すると、感電をするだけでなく、感電のショックで転落災害を引き起こす場合もあります。
5 . 誤りです。
抵抗の大きな電線を使った接地線は、電流の流れが悪くなりますので、焼損して火災を引き起こすことがあります。
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02
感電災害に関する問題です。
感電災害は最悪死亡事故にもつながる非常に重要な問題なので、一般常識的にも知っておく必要があります。
感電による危険を電流と時間の積によって評価する場合、一般に500ミリアンペアではなく、50ミリアンペア秒が安全限界とされています。
電気火傷は皮膚表面はもちろん、皮膚深部まで影響を及ぼす可能性があります。
正しい記述です。
接地とは、電気装置の導電性の外被などを導線で大地につなぐことを指します。
走行レールが接地されている場合であっても、クレーンガーダ上で走行トロリ線の充電部分に身体が接触すれば感電の恐れがあります。
接地線に抵抗の大きな電線を使用すると、電流の流れが悪くなるので、かえって大きな事故につながる可能性があります。
感電災害は電気を扱う業務では日常茶飯事な問題ですが、死亡事故や体にずっと後遺症が残る事例もあるので、このような事故は絶対に起こさない事を肝に銘じて作業を行うようにして下さい。
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03
感電災害は、電気設備の作業や点検時に発生しやすく、重大な事故につながる可能性があります。そのため、感電のメカニズムや人体への影響、そして防止策についての正確な知識が求められます。本問題では、感電災害およびその防止に関する記述の中から、適切なものを選ぶ形式です。
不適切な記述です。人体に流れる電流と通電時間の積で安全限界を示す場合、一般に「30ミリアンペア・秒(mAs)前後」が危険の境界とされており、「500mAs」は安全限界としては高すぎます。
不適切な記述です。人体の内部抵抗(血液や筋肉など)はむしろ皮膚より低いため、通電すると内部にも深刻な影響を及ぼすことがあります。記述は逆で誤りです。
適切な記述です。接地(アース)とは、漏電などによって装置の金属外装に電気が流れた場合、その電気を安全に大地へ逃がすことで、感電や火災を防ぐための基本的な安全対策です。金属製のフレームや筐体など、通常は電気が流れない部分に接地を施します。
不適切な記述です。走行レールが接地されていても、充電部(通電部)に人体が触れれば感電する可能性はあるため、「感電の危険はない」という表現は不適切です。
不適切な記述です。接地線には、できるだけ抵抗の小さい電線(太くて導電性の高いもの)を使用するのが原則であり、「抵抗の大きな電線を使った方が安全」という記述は明確な誤りです。
感電災害を防止するためには、正しい接地処理や電気の通路に関する知識が欠かせません。特に、「人体に電流が流れる経路を断つ・逃がす」という視点での安全対策が重要です。接地の正しい理解と、人体への電気の影響に関する知識を習得することが、安全管理の基本となります。
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