クレーン・デリック運転士 過去問
平成31年(2019年)4月
問5 (クレーン及びデリックに関する知識 問5)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 平成31年(2019年)4月 問5(クレーン及びデリックに関する知識 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。
  • クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウェイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。
  • カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上ドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。
  • ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。
  • 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 正しいです。

天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設けているものがあります。
点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電による災害を防止します。

2 . 正しいです。

クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウェイト式があります。
小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われています。

3 . 正しいです。

カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ドラムの回転に連動したカムの回転角によって接点レバーが回路を開閉しますので、複数の接点を設けることができます。

4 .正しいです。

ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整しなければなりません。

5 . 誤りです。

直働式巻過防止装置には重錘形とレバー形のものがあり、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整はどちらも必要ありません。
再調整が必要であるものは間接式巻過防止装置です。

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02

クレーンの安全な運転には、作業者の技術だけでなく、各種の安全装置の正しい機能や構造の理解が欠かせません。特に巻過防止装置やフックの外れ止め装置などは事故を未然に防ぐ重要な役割を担っており、それぞれの装置の特性を把握しておくことが必要です。

選択肢1. 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。

適切な記述です。安全対策として、点検作業時にクレーンを誤操作から守るために、階段の途中に設けられたフートスイッチで主回路を遮断する方式は実際に採用されています。


 

選択肢2. クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウェイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。

適切な記述です。フックの外れ止め装置には、スプリング式とウェイト式があり、小型や中型のクレーンでは扱いやすいスプリング式が多く使われています。


 

選択肢3. カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上ドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。

適切な記述です。カム形リミットスイッチは、ドラムの回転によりカムを動かして複数のスイッチを段階的に作動させることができる構造になっており、制御の精度向上にも役立ちます。


 

選択肢4. ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。

適切な記述です。ねじ形リミットスイッチはワイヤロープとフックの位置関係が重要であり、ロープを交換した場合はトラベラーの動作位置を再調整する必要があります。この点も正確です。

選択肢5. 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

不適切な記述です。この記述は誤りです。レバー形リミットスイッチ式も重錘形リミットスイッチ式も、ワイヤロープの交換により作動位置が変化するため、再調整が必要です。ロープの太さや張り方が変わると、レバーや重錘がスイッチに到達する位置も変化するため、再調整しなければ巻過防止機能が正しく作動しない恐れがあります。


 

まとめ

クレーンの安全装置には、作業中の事故を未然に防ぐための工夫が多く取り入れられており、装置ごとの特性と調整の必要性を理解することが、点検・運転の両面で非常に重要です。誤った理解や調整不足は安全性の低下につながるため、正確な知識が求められます。

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03

クレーンの安全装置に関する問題です。

安全装置は安全に直結する重要な部分なので、しっかり理解する事が大切です。

選択肢1. 天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。

正しい記述です。

天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設けており、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがあります。

初めて階段に登ると一瞬階段が劣化しているのと勘違いする事があります。

選択肢2. クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウェイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。

正しい記述です。

クレーンのフックの外れ止め装置には、大きく分けてスプリング式とウェイト式がありますが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われています。

選択肢3. カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上ドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。

正しい記述です。

カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上ドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式となっており、複数の接点を設けることができます。

選択肢4. ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。

正しい記述です。

ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上用ワイヤロープを交換した場合、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要があります。

要は新品のワイヤロープは今まで使っていたワイヤロープと比較すると癖などが異なるので、毎回調整しなければいけません。

選択肢5. 直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。

直働式巻過防止装置には重錘形やレバー形がありますが、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整する必要はありません。
再調整が必要であるものは間接式巻過防止装置となります。

まとめ

クレーンの安全装置はいかなる状況でも災害などに直結する内容なので、絶対に忘れないようにしましょう。

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