クレーン・デリック運転士 過去問
平成31年(2019年)4月
問4 (クレーン及びデリックに関する知識 問4)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 平成31年(2019年)4月 問4(クレーン及びデリックに関する知識 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの機械要素に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。
  • はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるが、動力の伝達にむらが多い。
  • ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。
  • リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さく、取付精度は良いが、横方向にせん断力を受けるため、大きな力には耐えられない。
  • 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 誤りです。

フランジ形たわみ軸継手は、ゴムなどで作った環を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられています。

2 . 誤りです。

はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車に比べて動力の伝達のむらが少ないです。

3 . 正しいです。

ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできます。

4 . 誤りです。

リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに大きく、軽く打ち込んで締め付けるので、取付精度は良いです。

5 . 誤りです。

歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあっても円滑に動力を伝えることができます。

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02

クレーンの機械要素に関する問題です。

機械要素なので、ボイラーやポンプの仕組みなどに詳しい方であれば割と解きやすい問題ですが、この知識もクレーンを扱う上で必要なのでしっかり理解していきましょう。

選択肢1. フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。

フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手ではなく、ゴムなどの環を利用したたわみ軸継手となります。

選択肢2. はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるが、動力の伝達にむらが多い。

はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるのが特徴ですが、動力の伝達にむらが少ないです。

選択肢3. ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。

正しい記述です。

ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種となり、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから構成されており、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる継手となります。

選択肢4. リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さく、取付精度は良いが、横方向にせん断力を受けるため、大きな力には耐えられない。

リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さいのではなく、わずかに大きいです。そのため、取り付け精度が良くなります。

選択肢5. 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができない。

歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造となっており、外歯車にはクラウニングが施してあるので、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができます。

まとめ

継手などあまり聞きなれない言葉が多く出てきましたが、要は軸の事なので、それぞれの特徴は忘れないようにしましょう。

参考になった数1

03

クレーンには、動力を円滑に伝えるための様々な機械要素が使用されています。軸継手、歯車、ボルトなど、それぞれの構造や特徴を正しく理解することは、クレーンの設計や保守、安全運転において重要です。以下の選択肢の中で、クレーンの機械要素に関する記述として適切なものを選んでください。


 

選択肢1. フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。

不適切な記述です。フランジ形たわみ軸継手は、フランジで両軸を剛結する構造であり、たわみを吸収する機能はありません。また、流体も使用しません。たわみを吸収したい場合はゴムやばね等を使用した継手(例:フレキシブル継手)が該当します。


 

選択肢2. はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるが、動力の伝達にむらが多い。

不適切な記述です。はすば歯車は、歯が斜めに切られていることで動力の伝達が滑らかになり、むらが少なく静音性も高いのが特長です。「伝達にむらが多い」という記述は誤りです。


 

選択肢3. ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。

適切な記述です。ローラーチェーン軸継手は、2個のスプロケットとチェーンで構成され、ピンの抜き差しにより軸の連結・分離が容易で、たわみもある程度許容できます。現場での保守性も高い優れた継手です。


 

選択肢4. リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さく、取付精度は良いが、横方向にせん断力を受けるため、大きな力には耐えられない。

不適切な記述です。リーマボルトは、穴とボルトの径がほぼ等しく、高精度でがたつきがないようにするボルトです。横方向のせん断力に対しても強く、機械の精密な位置決めや固定に使われます。「大きな力には耐えられない」という記述は不適切です。


 

選択肢5. 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができない。

不適切な記述です。歯車形軸継手は、外筒の内歯と内筒の外歯がかみ合う構造で、外歯にはクラウニング(歯の中央を少し高くする加工)が施されており、軸のずれや傾きがあってもスムーズに動力伝達できます。記述は逆の内容で誤りです。


 

まとめ

クレーンの駆動装置や構造要素に使用される機械部品の特性を正確に把握することは、安全で効率的な運転管理に欠かせません。特に継手や歯車などはトラブルが発生しやすいため、構造と働きをしっかり理解しておく必要があります。

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