クレーン・デリック運転士 過去問
平成31年(2019年)4月
問26 (原動機及び電気に関する知識 問26)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 平成31年(2019年)4月 問26(原動機及び電気に関する知識 問26) (訂正依頼・報告はこちら)

電動機の制御に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。
  • 間接制御は、電動機の主回路に挿入した電磁接触器が主回路の開閉を行い、制御器は、その電磁接触器の電磁コイル回路を開閉する方式である。
  • 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。
  • 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で制御する方式である。
  • ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1 . 正しいです。

コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチです。
0ノッチにするとブレーキがかかるため、クレーンを緩やかに停止させることができます。

2 .正しいです。

間接制御は、電動機の主回路に挿入した電磁接触器が主回路の開閉を行い、制御器は、その電磁接触器の電磁コイル回路を開閉する方式です。

3 . 誤りです。

間接制御は、直接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高いです。

4 . 正しいです。

巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で制御する方式です。

5 . 正しいです。

ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものです。

参考になった数7

02

電動機の制御に関わる問題です。

制御はしっかり理解していないと、クレーンのトラブルに直結する内容となるので、忘れないように確認しましょう。

選択肢1. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

正しい記述です。

コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられており、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっている仕組みのノッチです。

選択肢2. 間接制御は、電動機の主回路に挿入した電磁接触器が主回路の開閉を行い、制御器は、その電磁接触器の電磁コイル回路を開閉する方式である。

正しい記述です。

間接制御は電動機の主回路に挿入した電磁接触器が主回路の開閉を行いつつ、制御器は電磁接触器の電磁コイル回路を開閉する方式となります。内部接点を直接開閉するのは直接制御となります。

選択肢3. 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

問題文の記述は間接制御の説明となります。

直接制御は設備費が安いですが大型のものが主流となります。

選択肢4. 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で制御する方式である。

正しい記述です。

巻線形三相誘導電動機の半間接制御は電流の多い一次側を電磁接触器で制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で制御する方式となります。一次側と二次側が逆に出題される事があるので注意して下さい。

選択肢5. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

正しい記述です。

ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないように制御されているインターロックです。

まとめ

この問題の内容は全て安全に関わる内容となるので、確実に押さえておきましょう。

参考になった数2

03

クレーンなどの機械装置を安全かつ効率的に操作するためには、電動機の制御方式について正しい知識が必要です。直接制御、間接制御、インターロックなど、制御方法や構造にはそれぞれの特徴と用途があります。

選択肢1. コースチングノッチは、制御器の第1ノッチとして設けられ、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチである。

適切な記述です。コースチングノッチは、クレーンの制御器において、第1ノッチ(初段)に配置され、ブレーキの解除だけを行い、電動機への通電は行わないノッチです。走行開始前の慣性運動(コースティング)に対応します。


 

選択肢2. 間接制御は、電動機の主回路に挿入した電磁接触器が主回路の開閉を行い、制御器は、その電磁接触器の電磁コイル回路を開閉する方式である。

適切な記述です。間接制御では、制御器は電磁接触器の電磁コイル回路のみを開閉し、電動機主回路の開閉は電磁接触器が行う方式です。小電流で主回路を制御できるため、安全で効率的です。


 

選択肢3. 直接制御は、間接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

不適切な記述です。直接制御は、制御器自身が電動機の主回路の開閉を行う方式で、制御器には大電流が流れるため、構造が頑丈で大型・重量化しやすく、設備費も安価な傾向にあります。「小型・軽量であるが、設備費が高い」という記述は事実と逆で不適切です。


 

選択肢4. 巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、電流の多い一次側を電磁接触器で制御し、電流の比較的少ない二次側を直接制御器で制御する方式である。

適切な記述です。巻線形三相誘導電動機の半間接制御は、一次側(高電流)を電磁接触器(間接制御)で制御し、二次側(比較的小電流)を直接制御器で操作する方式です。


 

選択肢5. ゼロノッチインターロックは、各制御器のハンドルが停止位置になければ、主電磁接触器を投入できないようにしたものである。

適切な記述です。ゼロノッチインターロックは、すべての制御器のハンドルが停止位置(ゼロノッチ)にない限り、主電磁接触器が投入できないようにする安全機構です。


 

まとめ

電動機の制御方式には、直接制御や間接制御、ゼロノッチインターロックなどの安全機構があり、それぞれの特性に応じた設計がされています。直接制御は大型・重量で設備費は比較的安価であるため、「小型・軽量で設備費が高い」とした記述は不適切です。


 

参考になった数0