クレーン・デリック運転士 過去問
令和3年(2021年)4月
問38 (クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問38)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)4月 問38(クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問38) (訂正依頼・報告はこちら)

図AからCのとおり、同一形状で質量が異なる3つの荷を、それぞれ同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いて、それぞれ異なるつり角度でつり上げるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値が大きい順に並べたものは次のうちどれか。
ただし、いずれも荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
張力:大  →  小
問題文の画像
  • A > B > C
  • B > A > C
  • B > C > A
  • C > A > B
  • C > B > A

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この過去問の解説 (2件)

01

同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いて、それぞれ異なるつり角度で荷をつり上げるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値は、以下のように求められます。

張力=(荷重)÷(ワイヤロープの本数)×(重力加速度)×(張力係数)

張力係数とは、ワイヤロープにかかる荷重の比のことで、荷のつり角度によって異なります。

張力係数は、フックから荷までのワイヤロープ1本の長さと、フックから荷までの垂直方向の距離との比によって求められます。

ゆえに、つり角度ごとの張力係数は、直角三角形の辺の比により、以下のようになります。

60°=1.16

90°=1.41

120°=2.00

したがって、A・B・Cそれぞれの1本のワイヤロープにかかる張力は、以下のように求められます。

A:20t ÷ 2本 × 9.8㎨ × 1.16 = 113.68kN

B:19t ÷ 2本 × 9.8㎨ × 1.41 = 131.27kN

C:18t ÷ 2本 × 9.8㎨ × 2.00 = 176.4kN

以上の結果から、張力の大きい順に並べると、C > B > A となり、選択肢5が正解となります。

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02

張力に関する問題です。

この問題は張力の公式以外にそれぞれのつり角度の張力係数も覚えておく必要があるので、しっかり暗記しておきましょう。

選択肢5. C > B > A

張力は質量÷本数×加速度×つり角度ごとの張力係数で求めます。

つり角度60°は1.16,90°は1.41、120°は2となります。

Aは20÷2×9.8×1.16=約113kN

Bは19÷2×9.8×1.41=約131kN

Cは18÷2×9.8×2=約176kNとなります。

したがってC>B>Aとなります。

まとめ

つり角度ごとの張力係数は全て出題される可能性があるので、しっかり覚えておきましょう。

ちなみに30°は1.04です。こちらもたまに出題されるので頭に入れておいて下さい。

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