クレーン・デリック運転士 過去問
令和3年(2021年)10月
問5 (クレーン及びデリックに関する知識 問5)

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和3年(2021年)10月 問5(クレーン及びデリックに関する知識 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • リミットスイッチ式衝突防止装置は、同一ランウェイの2台のクレーンの相対する側に腕を取り付け、これにより接近したときリミットスイッチを作動させ、衝突を防止するものである。
  • クレーンの運転者が、周囲の作業者などに注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置には、運転室に設けられた足踏み式又はペンダントスイッチに設けられた警報用ボタン式のブザー、サイレンなどがある。
  • 重錘(すい)形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。
  • レールクランプは、屋外に設置されたクレーンが作業中に突風などにより逸走することを防止する装置であり、走行路の定められた係留位置で、短冊状金具を地上の基礎に落とし込むことによりクレーンを固定して逸走を防止する。
  • 走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上とする。

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この過去問の解説 (3件)

01

選択肢1は正しいです。

同一のランウェイ上にある2台のクレーンには、相対する側の端に棒状の腕を取り付け、接近したとき作動するリミットスイッチ式衝突防止装置が設置されています。

選択肢2は正しいです。

走行クレーンには警報装置を設置しなければならないことがクレーン構造規格によって定められており、ブザーやサイレンなどの種類があります。

選択肢3は正しいです。

重錘(すい)形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、動作位置の誤差が少ないので、ワイヤロープを交換したときもスイッチの作動位置の再調整は不要です。

選択肢4は誤りです。

レールクランプは、屋外に設置されたクレーンが作業中に突風などにより逸走することを防止する装置で、走行レールの任意の位置で使用することができます。

選択肢文では、走行路の定められた係留位置となっており、誤りです。

選択肢5は正しいです。

クレーンの走行レールの両端には、緩衝装置や車輪止めを設置しなければならないことがクレーン構造規格によって定められており、車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上とされています。

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02

クレーンの安全装置などに関する問題です。

安全装置は災害予防のために付いている装置なので、正しく内容を把握しておく事はとても大切なのでしっかり確認しておきましょう。

選択肢1. リミットスイッチ式衝突防止装置は、同一ランウェイの2台のクレーンの相対する側に腕を取り付け、これにより接近したときリミットスイッチを作動させ、衝突を防止するものである。

正しい記述です。

リミットスイッチ式衝突防止装置は、同一ランウェイの2台のクレーンの相対する側に腕を取り付け、これにより接近したときリミットスイッチを作動させ、衝突を防止するものとなります。

クレーンを操作する人が同じランウェイ上で異なるとどうしても衝突事故が起こりやすいので、このような仕組みになっています。

選択肢2. クレーンの運転者が、周囲の作業者などに注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置には、運転室に設けられた足踏み式又はペンダントスイッチに設けられた警報用ボタン式のブザー、サイレンなどがある。

正しい記述です。

クレーンの運転者が、周囲の作業者などに注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置には、運転室に設けられた足踏み式又はペンダントスイッチに設けられた警報用ボタン式のブザー、サイレンなどがあります。

クレーンを動かす際に少し鳴らすのも、注意喚起の一つです。

選択肢3. 重錘(すい)形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。

正しい記述です。

重錘形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要となります。

選択肢4. レールクランプは、屋外に設置されたクレーンが作業中に突風などにより逸走することを防止する装置であり、走行路の定められた係留位置で、短冊状金具を地上の基礎に落とし込むことによりクレーンを固定して逸走を防止する。

短冊状金具を地上の基礎に落とし込むことによりクレーンを固定して逸走を防止するのはレールクランプではなく、アンカーの解説となります。

レールクランプは摩擦力を利用して逸走を防止します。

選択肢5. 走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上とする。

正しい記述です。

走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上にするよう定められています。

問題によっては4分の1などと出題される事があるので注意して下さい。

まとめ

安全装置が正常に作動しないと大きな事故にもつながるので、正しい知識を身に付けておきましょう。

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03

安全装置は、人間がミスをしたときや、自然の猛威(風など)からクレーンを守ります。

それぞれの装置が「どのような仕組みで」「何を防ぐのか」を正確に理解しましょう。

 

この問題を解く鍵は、「逸走防止装置」の仕組みと名称を正しく区別することです。

屋外クレーンが風で流されないようにする装置には、主に2種類あります。

レールクランプ:いつでもどこでも使える、レールを挟むタイプ。

アンカー(アンカリング):作業終了後に定位置でガッチリ固定するタイプ。

選択肢1. リミットスイッチ式衝突防止装置は、同一ランウェイの2台のクレーンの相対する側に腕を取り付け、これにより接近したときリミットスイッチを作動させ、衝突を防止するものである。

× 正しい記述です。

 

同じレールの上を2台のクレーンが走っている場合、衝突事故の危険があります。

これを防ぐため、互いに向き合う場所に長い「腕(レバー)」を取り付け、近づいてその腕が触れ合うとスイッチが切れ、自動的にブレーキがかかって止まる仕組みがあります。

これがリミットスイッチ式です。

選択肢2. クレーンの運転者が、周囲の作業者などに注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置には、運転室に設けられた足踏み式又はペンダントスイッチに設けられた警報用ボタン式のブザー、サイレンなどがある。

× 正しい記述です。

 

周囲に危険を知らせるための警報装置(ブザーやベル)は、法令で備え付けが義務付けられています。

操作方法は、運転席の場合は足で踏むペダル式、床上操作の場合はペンダントスイッチに付いているボタン式などが一般的です。

選択肢3. 重錘(すい)形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。

× 正しい記述です。

 

重錘(じゅうすい)形とは、ワイヤロープにおもりの付いたリングを通しておき、フックが上がりすぎるとおもりを持ち上げてスイッチを切る仕組みです。

この方式は、ワイヤロープの太さや長さに関係なく、「フックがここまで来たら止まる」という物理的な位置で決まります。

そのため、ワイヤロープが伸びたり、新しいものに交換したりしても、スイッチの作動位置を再調整する必要がありません

選択肢4. レールクランプは、屋外に設置されたクレーンが作業中に突風などにより逸走することを防止する装置であり、走行路の定められた係留位置で、短冊状金具を地上の基礎に落とし込むことによりクレーンを固定して逸走を防止する。

〇 誤った記述(正解)です。

 

記述にある「走行路の定められた係留位置で、短冊状金具を地上の基礎に落とし込む」方式は、「アンカー(アンカリング)」の説明です。

これは作業が終わった後に、決まった場所でクレーンを固定するためのものです。

 

一方、「レールクランプ」とは、強力なバネや油圧の力で、走行レールそのものを両側から挟み込んでブレーキをかける装置です。

これは作業中でも、突風が吹いた瞬間にどこでも作動させることができます。 

名前と説明が入れ替わっています。

選択肢5. 走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上とする。

× 正しい記述です。

 

クレーンがレールの端から脱線・落下しないように、レールの終端には「車輪止め(ストッパー)」を設置します。

この車輪止めの高さが低すぎると、勢いがついた車輪が乗り越えてしまう危険があります。

そのため、法令や規格では、車輪の直径の半分(2分の1)以上の高さが必要であると定められています。

まとめ

【重要ポイントのおさらい】

レールクランプ:レールを挟んで止める。(作業中の突風対策)

アンカー:定位置で金具を固定する。(作業終了後の暴風対策)

重錘形:ワイヤ交換しても調整不要。(ネジ棒式は調整必要)

車輪止め:車輪直径の半分以上の高さ。

 

「レールクランプは『挟む(クランプする)』もの。

アンカーは『固定する』もの」。

この言葉の意味通りに覚えておけば大丈夫です。

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