クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
原動機及び電気に関する知識 問23

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 原動機及び電気に関する知識 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。
  • 整流子を有する直流電動機では、回転子に給電するため、電機子が使用される。
  • 巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。
  • 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。
  • 三相誘導電動機の回転子は、負荷がかかると同期速度より2~5%遅く回転する性質がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切でないものは

「整流子を有する直流電動機では、回転子に給電するため、電機子が使用される。」です。

 

クレーンで使われる電動機に関する法則や構造を基に、各選択肢の内容を確認します。

選択肢1. かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。

この記述は正しいです。

かご形三相誘導電動機は、回転子がかご形の短絡導体で構成され、スリップリングやブラシを持たない簡単な構造です。

 

選択肢2. 整流子を有する直流電動機では、回転子に給電するため、電機子が使用される。

この記述は誤りです。

整流子を有する直流電動機では、「電機子」ではなく「整流子」を使って回転子に電流を供給します。

 

選択肢3. 巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。

この記述は正しいです。

巻線形三相誘導電動機は、回転子に巻線を持ち、スリップリングを介して外部抵抗を接続できる構造です。これにより、始動時のトルクを高めたり、回転速度を調整したりします。

 

選択肢4. 三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

この記述は正しいです。

三相誘導電動機の同期速度は、周波数が一定の場合、極数が少ないほど速くなります。同期速度は周波数と極数に反比例します。

選択肢5. 三相誘導電動機の回転子は、負荷がかかると同期速度より2~5%遅く回転する性質がある。

この記述は正しいです。

三相誘導電動機の回転子は、負荷がかかると同期速度より少し遅れて回転する(スリップが発生する)性質を持っています。負荷が増えるほどスリップの割合が大きくなります。

まとめ

クレーンで使用される電動機は、その構造や特徴を理解して正しく運用することが重要です。特に、かご形や巻線形の誘導電動機は簡単な構造と高い信頼性が特徴ですが、直流電動機の整流子の役割など、間違いやすい点をしっかり押さえておきましょう。

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