クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問36

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

軟鋼の材料の強さ、応力、変形などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • 材料に荷重が作用し変形するとき、荷重が作用する前(原形)の量に対する変形量の割合をひずみという。
  • 引張試験で、材料が破断するまでにかけられる最大の荷重を、荷重をかける前の材料の断面積で除した値を引張強さという。
  • 引張試験において、材料の試験片を材料試験機に取り付けて静かに引張荷重をかけると、加えられた荷重に応じて試験片に変形が生じるが、荷重の大きさが荷重-伸び線図における比例限度以内であれば、荷重を取り除くと、試験片は荷重が作用する前の形状(原形)に戻る。
  • 材料に荷重をかけると、材料の内部にはその荷重に抵抗し、つり合いを保とうとする内力が生じる。
  • 圧縮応力は、材料に作用する圧縮荷重を材料の表面積で除して求められる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

適切でないものは

「圧縮応力は、材料に作用する圧縮荷重を材料の表面積で除して求められる。」です。

 

軟鋼の強さや応力、変形に関する各選択肢について詳しく解説します。

選択肢1. 材料に荷重が作用し変形するとき、荷重が作用する前(原形)の量に対する変形量の割合をひずみという。

この記述は正しいです。
ひずみとは、材料が変形した割合を示す無次元の量で、単位はありません。変形量を元の長さで割った値で表します。

選択肢2. 引張試験で、材料が破断するまでにかけられる最大の荷重を、荷重をかける前の材料の断面積で除した値を引張強さという。

この記述は正しいです。
引張強さは、材料が破断する際の最大応力を表し、引張荷重を断面積で割った値で計算されます。単位は通常、N/mm²またはPaです。

選択肢3. 引張試験において、材料の試験片を材料試験機に取り付けて静かに引張荷重をかけると、加えられた荷重に応じて試験片に変形が生じるが、荷重の大きさが荷重-伸び線図における比例限度以内であれば、荷重を取り除くと、試験片は荷重が作用する前の形状(原形)に戻る。

この記述は正しいです。
比例限度以内では、材料は弾性変形し、荷重を取り除けば元の形状に戻ります。この特性はフックの法則に従います。

選択肢4. 材料に荷重をかけると、材料の内部にはその荷重に抵抗し、つり合いを保とうとする内力が生じる。

この記述は正しいです。
材料に荷重が作用すると、それに抗する内力が発生します。この内力は、応力として計算されます。

選択肢5. 圧縮応力は、材料に作用する圧縮荷重を材料の表面積で除して求められる。

この記述は誤りです。
圧縮応力は、圧縮荷重を材料の断面積で除して求めます。表面積ではなく断面積を使用する点が重要です。

まとめ

応力やひずみ、引張試験の基礎的な定義を理解することが重要です。特に応力の計算では、荷重を断面積で割ることを忘れないようにしましょう。計算を間違うと、材料の強度評価を間違える原因になりますので、注意しましょう。

参考になった数0