クレーン・デリック運転士の過去問
令和4年(2022年)10月
クレーン及びデリックに関する知識 問5

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和4年(2022年)10月 クレーン及びデリックに関する知識 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

クレーンの機械要素に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
  • こう配キーは、軸のキー溝に打ち込んで歯車などを軸に固定し、動力を伝えるために用いられる。
  • 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあっても円滑に動力を伝えることができる。
  • 転がり軸受は、玉やころを使った軸受で、平軸受(滑り軸受)に比べて動力の損失が少ない。
  • 割形軸継手は、円筒を二つ割りにした形の軸継手をボルトで締め付けて回転力を伝える構造で、取付けや取外しのときに軸を軸方向に移動させる必要がない。
  • フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切でないものは

「フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる」です。

 

クレーンの機械要素に関する各選択肢を確認していきます。

選択肢1. こう配キーは、軸のキー溝に打ち込んで歯車などを軸に固定し、動力を伝えるために用いられる。

この記述は正しいです。
こう配キーは、軸と歯車などを固定するための部品で、動力を伝える重要な役割を果たします。キー溝に打ち込むことで、回転方向の滑りを防止します。

選択肢2. 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあっても円滑に動力を伝えることができる。

この記述は正しいです。
歯車形軸継手は、歯車のかみ合わせによって動力を伝える軸継手です。クラウニング(歯の先端を丸める加工)があるため、軸のずれや角度の影響を緩和し、スムーズに動力を伝えます。

選択肢3. 転がり軸受は、玉やころを使った軸受で、平軸受(滑り軸受)に比べて動力の損失が少ない。

この記述は正しいです。
転がり軸受は、摩擦を減らすために玉やころを使用します。その結果、平軸受よりも動力の損失が少なく、効率的な回転が可能です。

選択肢4. 割形軸継手は、円筒を二つ割りにした形の軸継手をボルトで締め付けて回転力を伝える構造で、取付けや取外しのときに軸を軸方向に移動させる必要がない。

この記述は正しいです。
割形軸継手は、軸を軸方向に動かさずに取り付けや取り外しが可能な便利な構造です。ボルトで固定するため、安定して回転力を伝えることができます。

選択肢5. フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。

この記述は誤りです。
フランジ形たわみ軸継手は、金属製のフランジとたわみ部分を組み合わせた軸継手で、主に金属の弾性変形によって軸のずれや傾きの影響を吸収します。「流体を利用する」という記述は誤りです。

まとめ

クレーンの機械要素において、それぞれの部品の構造や役割を正確に理解することが重要です。特に、軸継手の種類や特徴を覚えておくと、設計や保守の際に役立ちます。この問題では、フランジ形たわみ軸継手が流体を利用しないことに注意しましょう。

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