クレーン・デリック運転士の過去問
令和5年(2023年)4月
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問1

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問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

力に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
  • 一直線上に作用する互いに逆を向く二つの力の合力の大きさは、その二つの力の大きさの差で求められる。
  • 力の三要素とは、力の大きさ、力のつり合い及び力の作用点をいう。
  • 力の大きさをF、回転軸の中心から力の作用線に下ろした垂線の長さをLとすれば、力のモーメントMは、M=F/Lで求められる。
  • 小さな物体の1点に大きさが異なり向きが一直線上にない二つの力が作用して物体が動くとき、その物体は大きい力の方向に動く。
  • 力の大きさと向きが変わらなければ、力の作用点が変わっても物体に与える効果は変わらない。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、力の性質や作用に関する基本的な知識が問われています。それぞれの記述を確認し、正しいものを特定します。

選択肢1. 一直線上に作用する互いに逆を向く二つの力の合力の大きさは、その二つの力の大きさの差で求められる。

この記述は正しいです。
一直線上に作用する互いに逆方向の二つの力の合力の大きさは、それぞれの力の大きさの差で求められます。合力の向きは大きい力の方向になります。この性質は、力のベクトルの基本的な合成法則に基づいています。

選択肢2. 力の三要素とは、力の大きさ、力のつり合い及び力の作用点をいう。

この記述は誤りです。
力の三要素とは、力の大きさ、力の向き、力の作用点を指します。「力のつり合い」は力の三要素には含まれません。この記述は誤った内容を含んでいます。

選択肢3. 力の大きさをF、回転軸の中心から力の作用線に下ろした垂線の長さをLとすれば、力のモーメントMは、M=F/Lで求められる。

この記述は誤りです。
力のモーメント Mは、力の大きさ Fと回転軸の中心から力の作用線に下ろした垂線の長さ lを掛けた値で求められます。正しい式は M=F×Lです。記述の内容は計算式が誤っています。 

選択肢4. 小さな物体の1点に大きさが異なり向きが一直線上にない二つの力が作用して物体が動くとき、その物体は大きい力の方向に動く。

この記述は誤りです。
物体に二つの力が作用し、その向きが一直線上にない場合、物体の動きは両力の合力の方向に従います。記述にある「大きい力の方向に動く」というのは誤解を招く表現であり、正確ではありません。

選択肢5. 力の大きさと向きが変わらなければ、力の作用点が変わっても物体に与える効果は変わらない。

この記述は誤りです。
力の作用点が変わると、物体に与える効果が変わる場合があります。特に、力が回転運動に関与する場合、作用点が変わるとモーメントが変化し、結果として物体の挙動が異なります。この記述は物理的な現象を正しく説明していません。
 

まとめ

本問の正解は1番です。一直線上に作用する逆方向の二つの力の合力を正確に説明しています。
他の選択肢は、それぞれ誤った定義や不正確な記述を含んでいるため、適切ではありません。 

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