クレーン・デリック運転士 過去問
令和5年(2023年)4月
問38 (クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

クレーン・デリック運転士試験 令和5年(2023年)4月 問38(クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、直径1m、高さ0.5mの鋳鉄製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度60°でつるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値に最も近いものは次のうちどれか。
ただし、鋳鉄の1m3当たりの質量は7.2t、重力の加速度は9.8m/s2とする。また、荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープ及び荷のつり金具の質量は考えないものとする。
問題文の画像
  • 12kN
  • 14kN
  • 16kN
  • 20kN
  • 28kN

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、鋳鉄製の円柱を吊り上げる際、玉掛け用ワイヤロープ1本にかかる張力を求めるものです。荷の質量やつり角度の情報をもとに計算します。 

 

与えられた条件 

円柱の直径 d=1m 

円柱の高さ h=0.5m 

鋳鉄の密度 7.2t/m=7200kg/m

重力加速度 g=9.8m/s² 吊り角度 60° 

 

計算の流れ 

1、円柱の体積を計算 

円柱の体積 Vは次式で求められます:

 V=πr²h 半径 rはd/2=0.5mなので、 V=π×(0.5)²×0.5=π×0.25×0.5=0.125πm 3 数値を代入すると、 V=0.125×3.14=0.3925m 3

 

2、円柱の質量を計算 

円柱の質量 mは、密度 Pと体積 Vを掛け合わせて求めます: 

m=P×V=7200kg/m 3×0.3925m 3=2826kg 

 

3.円柱の重量を計算 

重量 Wは、質量 mと重力加速度 gの積です:

 W=m×g=2826kg×9.8m/s²=27670N=27.67kN 

 

4.ワイヤロープ1本にかかる張力を計算吊り角度が 60°であり、ワイヤロープが2本あるため、1本あたりの張力 は次式で求められます: 

T=W/2cos60° cos60°=0.5なので、 T=27.67/2×0.5=27.67kN

 

ワイヤロープ1本にかかる張力は約16kNです。

選択肢1. 12kN

この記述は誤りです。

選択肢2. 14kN

この記述は誤りです。

選択肢3. 16kN

この記述は正しいです。

選択肢4. 20kN

この記述は誤りです。

選択肢5. 28kN

この記述は誤りです。

まとめ

本問の正解は3番(16kN)です。 吊り角度や荷の質量に基づいた力学計算は、クレーン運転士試験で頻出の重要な問題ですので、確実に理解 しておきましょう。

参考になった数2

02

この問題では、鋳鉄製の円柱を吊り上げる際に

ワイヤロープ1本にかかる張力を求めます。

 

1 円柱の体積を計算します。

 V=0.5×0.5×3.14×0.5=0.3925m3 

 

2 円柱の質量を計算します。

 質量は、体積に鋳鉄1m3当たりの質量7.2tをかけます。

 m=7.2×0.3925m3=2826kg

 

3 ワイヤーロープ一本に掛かる張力を計算します。

 つり角度60°の張力係数は1.16

 重力加速度9.8m/s²

 ワイヤー2本

 T=27.67/2×1.16=16.04kN

 

 ワイヤロープ1本にかかる張力は約16kNです。

選択肢1. 12kN

この記述は誤りです。

選択肢2. 14kN

この記述は誤りです。

選択肢3. 16kN

この記述は正しいです。

選択肢4. 20kN

この記述は誤りです。

選択肢5. 28kN

この記述は誤りです。

まとめ

この問題は、吊り角度とワイヤロープにかかる張力に関する理解が必要です。

1 荷物の重さの計算

2 張力の係数

3 吊り角度による張力の計算

荷物の体積、質量の計算式と張力係数の計算式を正しく理解しておきましょう。

 

参考になった数1