あん摩マッサージ指圧師の過去問 第25回(2017年) 午前 問63
この過去問の解説 (3件)
・橋(脳幹):縮瞳、眼球運動障害、体側の片麻痺、出血量が多いと四肢麻痺をきたし、呼吸障害、意識障害を呈します。
・被殻:反対側の片麻痺、知覚障害などを呈します。
優位半球側の出血では失語、非優位半球側の出血では失行、失認を呈することもあります。
重症の場合は意識障害を生じます。
・視床:反対側の片麻痺、感覚障害を生じます。
優位半球の出血では失語を生じます。
・小脳:初期症状は、嘔気、嘔吐、めまい、頭痛が多く、歩行障害、運動失調、失調性言語などがあります。
・皮質下:頭痛、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害などが出現します。
前頭葉出血では一過性精神症状。
頭頂葉・側頭葉出血。
後頭葉皮質下では半盲、失書、失読がみられます。
脳出血の主な原因として高血圧があり、生活習慣病によって引き起こされます。
また、脳出血には出血部位により、被殻出血、視床出血、橋出血、小脳出血などがあり、症状が異なります。
橋出血の症状は、四肢麻痺、眼球の正中位固定、瞳孔の高度な縮瞳、除脳硬直などです。
視床出血の症状は、片麻痺、麻痺側の感覚障害、眼球の内下方偏位などです。
被殻出血の症状は、片麻痺、麻痺側の感覚障害、病側を向く共同偏視などです。
小脳出血の症状は、回転性めまい、ふらつきなどの運動失調、歩行障害などです。四肢麻痺はありません。
また、病側とは逆に向く共同偏視(逆共同偏視)などがみられます。
国家試験において、脳出血では特に、片麻痺か四肢麻痺か、眼球の位置や特徴などが重要なポイントとなります。
四肢麻痺は4本の手足に麻痺をきたす為、日常生活に大きく影響します。
主に脊髄損傷(頚髄損傷)、脳出血により起こります。
脳出血の部位による症状は以下のようになります。
被殻出血
意識障害(重度の場合)・病側を向く共同偏視・顔面を含む対側の片麻痺、感覚障害・対側の同名半盲・優位半球なら運動性失語、劣位半球なら失行・失認
視床出血
意識障害(初期に約1/4 )眼球の内下方偏位、縮瞳と対光反射の減弱顔面を含む対側の片麻痺、感覚障害自発語の減少呼称障害、音量保続の優位半球なら視床性失語、低下、理解障害、劣位半球なら病態失認、視空間失認、構成失行
橋出血
意識障害・正中固定、縮瞳・四肢麻痺、感覚障害・脳神経麻痺・高熱・頭痛・めまい・嘔吐
小脳出血
意識障害・健側への共同偏視、水平性眼振・運動失調・構音障害・頭痛・めまい・嘔吐
皮質下出血
意識障害(重度の場合)・病側への共同偏視・反対側の片麻痺、感覚障害・優位側で失語、頭頂葉で失認・後頭葉病変で同名半盲・痙攣・頭痛(出血部位に一致する)・嘔気・嘔吐
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。