あん摩マッサージ指圧師の過去問 第25回（2017年） 午後 問62

ブルンストロームのステージとは、脳血管障害を発症した場合に発生する、運動麻痺が回復していく過程を６つのステージに分類したものです。

1 . ステージIIは連合反応があります。
弛緩状態を過ぎて、四肢に強い筋収縮が出現します。

2 . ステージIIIは共同運動が起こります。
肘を屈曲しようとすると、肩や手首が同時に屈曲してしまう状態であり、正答となります。

3 . ステージIVは分離した運動が出現します。
関節ごとで、独立した動きが可能となってきます。

4 . ステージVは分離運動の範囲が拡大します。
共同運動がほとんど出現しなくなり、痙性も小さくなっていきます。

ステージIは、弛緩状態で随意運動は見られません。
ステージⅥは、協調運動に関してはほとんど正常となります。

ブロンストロームのステージは、

片麻痺の回復過程のステージを6段階に分けたものです。

上肢、下肢、手指のバージョンがありますが、

先ずは、おおざっぱに、

Ⅰ弛緩し、筋の反応なし

Ⅱ痙性が出始める

Ⅲ共同運動が出る

Ⅳ分離運動ができはじめる

Ⅴ分離運動が進む

Ⅵほぼ正常

と、とらえましょう。

ここまでのイメージで、

本文症例「56歳の男性。主訴は右片麻痺。麻痺側の上肢を動かそうとすると肩・肘の同時屈曲がみられる。」で、

「肩・肘の同時屈曲」という部分で、

ブルンストロームのⅢに該当すると考えられるので、

ステージⅢ　を、選びましょう。

正解は２です。

ブルンストローム回復ステージとは、脳卒中による運動麻痺の回復過程を判断するための順序尺度として用いられます。

麻痺側の上肢を動かそうとすると肩・肘の同時屈曲がみられる症状は、 ステージIII（共同運動パターンの出現）です。個々の筋肉を動かそうと思っていても付随する筋肉が同時に動いてしまう状態です。