あん摩マッサージ指圧師の過去問
第27回（2019年）
午前 問57

多発ニューロパチー

感覚障害が優位で、左右対称性で、四肢末端に強く、

（手袋・靴下型感覚消失）

運動麻痺でも、手足の筋委縮、筋力低下を生じ、深部腱反射は低下、消失する。

原因は、多種多様で、

代謝障害として、糖尿病、尿毒症、甲状腺機能低下症

アルコール性

トルエンや接着剤などの薬剤中毒

ビタミンB1欠乏障害

遺伝によるものでは、

シャルコー・マリー・トゥース病、アミロイドーシス、レフサム病など

その他、

癌性のものや、シェーグレン症候群、ギラン・バレー症候群など

があります。

多発ニューロパチーは四肢遠位部優位で、左右対称性の感覚障害や運動障害が現れる末梢神経障害です。

1．運動障害が優位である。

四肢部の感覚障害が優位です。

2．デルマトームに沿った感覚障害を認める。

デルマトームに沿った感覚障害は中枢性の神経障害の際には認めやすくなりますが、 多発ニューロパチーは末梢神経障害であり、感覚障害の分布は異なります。

3．深部腱反射が亢進する。

深部腱反射の亢進は中枢神経性の神経障害時に起こります。

本疾患では深部腱反射は減退します

4．アルコール多飲が原因となる。

アルコール多飲は多発性ニューロパチーの原因とされており、正答となります。

多発ニューロパチーは四肢遠位部・左右対称性に出現する末梢神経障害です。（手袋靴下型）
原因としては、糖尿病や尿毒症の代謝異常や、アルコールの過剰摂取や薬物の影響や、ギラン・バレー症候群、遺伝性慢性多発性神経炎、急性炎症性脱髄性多発神経炎、慢性炎症性脱髄性多発神経などの症状として現れる事があります。


１．運動障害が優位である。
　　表在覚（温痛覚、触覚）と深部覚（振動覚、関節位置覚）の障害に分けられます。

２．デルマトームに沿った感覚障害を認める。
　　四肢遠位部・左右対称性（手袋靴下型）に出現する末梢神経障害です。

３．深部腱反射が亢進する。
　　深部腱反射は減弱～消失します。