あん摩マッサージ指圧師の過去問
第27回（2019年）
午前 問69

細菌とウイルスの違いは、

構造・・・細菌は、細胞壁と細胞膜に包まれ、核を持つ一般的な細胞構造をしていますが、

ウイルスは、細胞構造ではなく、DNAやRNAがカプシドというタンパク質に包まれただけのシンプルな構造をしています。カプシドの上に、エンベロープ（脂質膜）が覆っているタイプと、カプシドだけのタイプがあります。

大きさ・・・細菌が、1㎛（1ミリの1/1000）～10㎛に対して、ウイルスはその1/100～1/1000という、1㎚となります。

細菌は顕微鏡で観察しますが、

ウイルスは電子顕微鏡で観察されます。

増殖・・・細菌は、水と栄養によって自律増殖をしますが、ウイルスは、自律増殖が出来ず、生物の細胞に入り込む事で、自分のコピーを増やしていきます。

抗菌剤・・・細菌には抗菌剤（抗生物質）が有効ですが、ウイルスには効果がありません。

以上のことから、

細菌は、生物と言えますが、

ウイルスは、生物というよりも、「物質」に近いと言えます。

1．デング熱はデングウイルスによる感染症であり、正答となります。

2．梅毒は梅毒トレポーマによる感染症です。

3．破傷風は破傷風菌による感染症です。

4．百日咳は百日咳菌による感染症です。

ウィルスにはDNAウィルスとRNAウィルスの２種類があります。

DNAウィルスが原因となる疾患には
　・B型肝炎：B型肝炎ウイルス（HBV）
　・帯状疱疹：水痘帯状疱疹ウイルス（VZV）
　・痘瘡：天然痘ウイルス
　・水痘：水痘帯状疱疹ウイルス（VZV）
などがあります。

RNAウィルスが原因となる疾患には
　・後天性免疫不全症候群：ヒト免疫不全ウイルス（HIV）
　・成人T細胞白血病：ヒトT細胞白血病ウィルス（HTLV-1）
　・A型肝炎：A型肝炎ウイルス（HAV）
　・C型肝炎：C型肝炎ウイルス（HCV）
　・日本脳炎：日本脳炎ウィルス
　・麻疹：麻疹ウェルス
　・インフルエンザ：インフルエンザウィルス
　・おたふくかぜ：ムンプスウィルス
　・狂犬病：狂犬病ウィルス
　・エボラ出血熱：エボラウィルス
　・ポリオ：ポリオウィルス
　・デング熱：デングウィルス
などがあります。

２．梅毒
　　梅毒は梅毒トレポネーマというスピロヘータの感染による発症します。
　　スピロヘータはグラム陰性の細菌の一種です。

３．破傷風
　　破傷風は破傷風菌による細菌感染です。

４．百日咳
　　グラム陰性桿菌である百日咳菌による細菌感染です。