あん摩マッサージ指圧師の過去問
第27回(2019年)
午後 問56
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第27回(2019年) 午後 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
徒手検査法の陽性所見と罹患部への局所治療穴の組合せで最も適切なのはどれか。
- アイヒホッフテスト ――――― 偏歴
- ファレンテスト ――――――― 陽池
- トムゼンテスト ――――――― 小海
- インピンジメントテスト ――― 大陵
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この過去問の解説 (3件)
01
徒手検査法は、基本的に道具を用いずに、
罹患部の判別などを行う検査法です。
アイヒホッフテストは、
ドケルバン病の判別に用いられるテストです。
ドケルバン病は、
短母指伸筋腱や長母指外転筋と、
それらが通過する腱鞘(手背第一コンパートメント)に
炎症を生じる疾患です。
偏歴は、陽谿と曲池とを結ぶ線を4等分し、
陽谿から4分の1のところに取ります。
陽谿は、母指を伸展してできる
長・短母指伸筋腱の間の陥凹部に取ります。
また、曲池は、
肘を屈曲してできる肘窩横紋の外方、
上腕骨外側上顆の前に取ります。
検査の陽性所見と局所治療穴の組み合わせが
適切であるといえますので、
これが正解であると考えられます。
ファレンテストは、
手根管症候群を判別するテストです。
陽池は、手関節後面横紋のほぼ中央、
総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取ります。
以上より、検査所見と局所治療穴は
一致していないといえます。
トムゼンテストは、
上腕骨外側上果炎を判別するテストです。
小海は、肘頭と上腕骨内側上顆の間の陥凹部、
尺骨神経溝中に取ります。
以上より、検査所見と局所治療穴は
一致していないといえます。
インピンジメントテストは、
肩腱板損傷を判別するテストです。
大陵は、手関節前面横紋の中央に取ります。
以上より、検査所見と局所治療穴は
一致していないといえます。
選択肢にあげられている徒手検査法の目的と方法、
経穴の取穴位置について確認しておきましょう。
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02
1 .アイヒホッフテスト ――――― 偏歴
アイヒホッフテストはドケルバン病のテストであり、手関節の母指側にある腱鞘とそこを通過する腱で炎症が起きていないかのテストです。
部位:【手関節の外側】
偏歴は、【前腕後外側】・陽谿と曲池を結ぶ線上・手関節背側横紋の上方3寸に存在し、最も適切な位置であり、正答となります。
2 .ファレンテスト ――――――― 陽池
ファレンテストは、『手首の手根間部』の正中神経圧迫を調べるテストです。
部位:【手関節前面の中心点】
陽池は、【手関節後面】・総指伸筋腱の尺側陥凹部・手関節背側横紋上に存在します。
3 .トムゼンテスト ――――――― 小海
トムゼンテストは上腕骨外側上顆炎(テニス肘)を調べるためのテストです。
部位:【肘関節の外側】
小海は、【肘関節後内側】・肘頭と上腕骨内側上顆の間の陥凹部に存在します。
4 .インピンジメントテスト ――― 大陵
インピンジメントテストは肩峰や烏口肩峰靱帯と衝突しているかのテストとなります。
部位:【肩峰部】
大陵は、【手関節前面】・長掌筋腱と橈側手根筋腱の間・手関節御横紋上に存在します。
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03
1 . アイヒホッフテストは、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)を調べるテストです。
ドケルバン病とは、手関節撓側の橈骨茎状突起部における狭窄性腱鞘炎であり、この部を通る短母指伸筋と長母指外転筋を使い過ぎたために機械的炎症を起こしたものです。
偏歴は、前腕後撓側にあり、陽谿穴から曲池穴に向かい上3寸に取ります。
よって正解です。
2 . ファレンテストは、正中神経圧迫障害を調べるテストです。
陽池は、手関節後面横紋のほぼ中央にあり、総指伸筋腱と小指伸筋腱の間に取ります。
陽池は、手背側にあるため治療穴としては誤りです。
3 . トムゼンテストは、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)を調べるテストです。
小海は、上腕骨内側上顆と肘頭の間、陥凹部、肘を半ば屈曲して取ります。
小海は、上腕骨内側上顆と肘頭の間にあるため治療穴としては誤りです。
4 . インピンジメントテストは、肩峰下インピンジメント症候群を調べるテストです。
大陵は、手関節前面横紋の中央に取ります。この場合、大陵は、治療穴としては誤りです。
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