あん摩マッサージ指圧師の過去問
第28回(2020年)
午前 問72

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第28回(2020年) 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す症例について、以下の問いに答えよ。
「 58 歳の男性。1 か月前に転倒し、右肩を打撲して以来、夜間痛がある。左手で支えれば右肩は側方挙上できるが、支えなければ 90 度以上の挙上が困難である。」
本症例でみられるのはどれか。
  • アリス徴候
  • ガワーズ徴候
  • ティネル徴候
  • インピンジメント徴候

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この過去問の解説 (3件)

01

この症例は右肩の打撲によって、肩部への疼痛徴候が出る可能性が高くなっています。

選択肢1. アリス徴候

アリス徴候は、先天性股関節脱臼の際に下肢に現われる徴候です。

選択肢2. ガワーズ徴候

ガワーズ徴候は、筋ジストロフィーの際に現れる、膝を押さえて立ち上がろうとする徴候です。

選択肢3. ティネル徴候

ティネル徴候は、手根管症候群などの神経の障害の際に現れる徴候です。

選択肢4. インピンジメント徴候

インピンジメント徴候は、肩部を挙上する際に疼痛が現れる徴候であり、別名ペインフルアークサインともいわれます。
症例にある肩部の運動時に現れるもので、正答となります。

参考になった数4

02

本問は肩の疼痛についての症例なので、各徴候から肩に関連する選択肢を選別します。

選択肢1. アリス徴候

誤りです。アリス徴候は先天性股関節脱臼などの診断に用いられ、仰臥位になり両膝を立てて、左右の膝の高さを見て評価します。

選択肢2. ガワーズ徴候

誤りです。ガワーズ徴候はデュシェンヌ型筋ジストロフィーに見られる特徴的な起き上がり方で、登はん性起立とも呼ばれています。

選択肢3. ティネル徴候

誤りです。手首を軽く叩くと痛みが指先に響く場合、これをティネル徴候といいます。手根管症候群の検査などで行います。

選択肢4. インピンジメント徴候

正解です。インピンジメント徴候は、腕を挙上させていくと回旋筋腱板が狭い隙間に引っかかり、肩に疼痛が伴います。夜間に痛みが増強するのが特徴的です。

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03

正解は「インピンジメント徴候」です。

選択肢1. アリス徴候

間違いです。

アリス兆候は、仰臥位にて膝関節および股関節を屈曲した際に、左右の膝蓋骨の高さの違いを見る、先天性股関節脱臼や、股関節形成不全のテストです。

選択肢2. ガワーズ徴候

間違いです。

ガワーズ兆候とは、登攀性起立とも呼ばれ、立ち上がる時に、膝を支えながら立ち上がるという、筋ジストロフィーに見られる兆候です。

選択肢3. ティネル徴候

間違いです。

ティネル兆候とは、皮膚を叩打した際に生じた放散痛が徐々に末梢へ移行する、手根管症候群や、モートン病などにみられる兆候です。

選択肢4. インピンジメント徴候

正解です。

インピンジメント兆候とは、別名を有痛弧兆候(ペインフルアークサイン)といわれる、インピンジメント症候群などにみられる兆候です。

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