あん摩マッサージ指圧師の過去問
第28回（2020年）
午前 問73

今回は外傷によって、肩関節の 90 度以上の挙上が困難となっている状態、いわゆるインピンジメント症候群があらわれている状態です。
肩関節の 90 度以上の挙上は肩関節の外転が出来にくい状態であり、肩関節外転に働く筋が損傷されています。

1 .棘上筋は、棘上窩から始まり大結節に付着し、肩関節の外転に作用するため、正答となります。

2 .大円筋は、肩甲骨下角から始まり小結節稜に付着し、肩関節の内旋・内転に作用します。

3 .上腕二頭筋は、肩甲骨関節上結節と烏口突起から始まり、橈骨粗面に付着し、肘関節の屈曲・前腕の回外に作用します。

4 .肩甲下筋は、肩甲下窩から始まり小結節に付着し、肩甲骨の内旋に作用します。

本問の選択肢で、腕を挙上（肩関節の外転）する筋肉は棘上筋のみとなります。

本症例は、夜間痛＝炎症となり、補助ありで側方挙上が可能、自力で90度以上の外転不能との事から、

有痛弧兆候（ぺインフルアークサイン）陽性となり、インピンジメント症候群を疑えます。