あん摩マッサージ指圧師の過去問
第28回(2020年)
午後 問44

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問題

あん摩マッサージ指圧師国家試験 第28回(2020年) 午後 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文で示す患者の病証の治療方針として最も適切なのはどれか。
「 67 歳の男性。最近、血圧が高くなってきた。普段から頭がぼんやりして、不眠で熟睡感がない。痰が多く、口が粘る。便は泥状。舌質紅、胖大舌、脈は濡数。」
  • 湿熱を除く。
  • 肝鬱を抑える。
  • 心火を下げる。
  • 虚熱を除く。

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この過去問の解説 (3件)

01

この傷病は痰が多く口が粘る、泥状便、濡脈から湿の証があり、舌質紅で胖大舌は熱証が考えられます。

1 .湿熱を除く。
証を見るに、最も適した治療方針と言え、正答となります。

2 .肝鬱を抑える。
証から鑑みると、見るべきは脾であるといえます。

3 .心火を下げる。
証から鑑みると、この不眠状態は心火の影響とは言えません。

4 .虚熱を除く。
証を鑑みると実証であると考えられます。
また、虚熱の場合は陰分を補う方が適切といえます。

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02

痰が多い、口が粘る、便は泥状、紅舌、胖大舌、濡数脈 という所見は熱・湿が強いことがイメージされます。

選択肢1. 湿熱を除く。

熱・湿が強いのでこれを取り除くことがメインになってくると思います。

選択肢2. 肝鬱を抑える。

「肝鬱」は精神的ストレスが原因で起こります。問題文からはこれは読み取れません。

選択肢3. 心火を下げる。

「心火」が強いと津液が不足するので湿の所見はでません。

選択肢4. 虚熱を除く。

虚熱は陰が弱くなって相対的に熱が強く見える状態です。

陰を補い対処します。

まとめ

症状・所見等から全体的な体の状態をイメージできるようにしましょう。

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03

男性の症状から、

熱の証と湿の証とが

みられていると考えられます。

・熱の証を示唆する症状

  血圧が高くなってきた、普段から頭がぼんやりする、

 不眠、熟睡感がない、舌質紅、胖大舌、数脈

・湿の証を示唆する症状

  痰が多く、口が粘る、泥状便、濡脈

選択肢1. 湿熱を除く。

患者の男性には、湿の証と熱の証がみられており、

湿熱を除くことは、

適切な治療方針であると考えられます。

選択肢2. 肝鬱を抑える。

肝鬱を抑えるのは、

肝の疏泄が失調している場合です。

患者の男性には湿の証がみられていることから、

脾などの機能低下の可能性があり、

治療方針として適切ではないと考えられます。

選択肢3. 心火を下げる。

心火とは、心の機能が過亢進した状態で、

不眠になる場合があります。

患者の男性は、

熱の証による不眠であることが考えられるため、

心火を下げることは、

治療方針として適切ではないと考えられます。

選択肢4. 虚熱を除く。

虚熱は、陰が不足しているために熱を生じている状態で、

治療方針としては、虚熱を除くのではなく、

陰を補います。

患者の男性は、湿熱のため、

適切な治療方針ではないと考えられます。

まとめ

示されている患者の病証を丁寧に読み取っていきましょう。

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