あん摩マッサージ指圧師の過去問 第29回(2021年) 午前 問47
この過去問の解説 (3件)
正解は4です。
関節リウマチは免疫異常の疾患の一つです。免疫の攻撃対象が関節に向けられ、炎症による痛みや腫れを伴い、慢性化すると変形や機能障害を引き起こします。
1、CRPは炎症マーカーです。関節リウマチでも炎症が起こるため、検査の一つとして用いられますが、特異性はありません。
2、赤血球は血漿中に含まれる成分の比率によって沈降速度が変わるため、それを利用して赤血球沈降速度の検査が行われます。
関節リウマチでも病勢を見るために用いられますが、特異性はありません。
3、抗核抗体は、エリテマトーデスに特異性の高い検査です。
エリテマトーデスは免疫異常の疾患の一つであり、攻撃対象は細胞核(抗原)であり、抗核抗体が細胞核を攻撃するために血中に出現します。
4、抗CCP抗体は、関節リウマチに特異性の高い検査です。
CCPとは環状シトルリン化ペプチドと呼ばれ、関節の滑膜に現れます。これに対して働く抗体が抗CCP抗体です。関節リウマチになるとCCPが滑膜に現れるため、抗CCP抗体が血中に出現します。
1 .CRPは、炎症反応です。
2 .赤血球沈降速度は、上昇した場合結核などの感染症、減退の場合は貧血や白血病などが考えられます。
3 .抗核抗体は、膠原病の場合に高くなります。
特に全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、シェーグレン症候群などの関連が強いとされています。
4 .抗CCP抗体は、関節リウマチに特異性の高い抗体であり、正答となります。
特異性とは、抗原抗体反応のように、
特定のものだけに作用したりする、特殊な反応や要素のことです。
慢性関節リウマチにおける血液検査の項目では、
抗CCP抗体と、リウマトイド因子(RF)
の2種類のマーカーが、重要な項目となります。
特に、抗CCP抗体は、決定的なマーカーとなっています。
CRPや、赤沈も代表的なマーカーとなりますが、特異性が高いとは言えません。
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