あん摩マッサージ指圧師の過去問
第29回(2021年)
午後 問52
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問題
あん摩マッサージ指圧師国家試験 第29回(2021年) 午後 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文で示す患者の病証に対し、治療対象となる経脈として最も適切なのはどれか。
「30歳の女性。半年前から月経周期が不順で、経血量が多く、歯茎からも出血しやすい。精神的な疲労と脱力感がある。舌は淡、脈は細弱を認める。」
「30歳の女性。半年前から月経周期が不順で、経血量が多く、歯茎からも出血しやすい。精神的な疲労と脱力感がある。舌は淡、脈は細弱を認める。」
- 手の少陰経
- 足の厥陰経
- 足の太陰経
- 足の少陰経
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
脾の病証に当てはまります。
脾には「統血」という機能があります。血が脈外に漏れないように
順調に巡らす働きですので、この病証に対して適切です。
足太陰脾経ですので3が正解となります。
なお生理不順は血虚にあたるので脾との関係が密接です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→手の少陰経…心経の病証
2→足の厥陰経…肝経の病証
3→足の太陰経…脾経の病証
4→足の少陰経…腎経の病証
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02
正解は足の太陰経です。
×
少陰とは臓腑・経絡のうち臓に属する陰経のひとつです。
×
足の厥陰経は肝に関連すると言われています。
○
足の太陰経は、脾に関連すると言われています。
月経周期が不順、経血量が多い、歯茎から出血しやすい、
疲労と脱力感があり、舌は淡、脈は細弱であることから、
脾の働きが悪化し、気血が不足していることが考えられます。
×
足の少陰経は、肝に関連するといわれています。
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03
月経異常における東洋医学的分類として、
月経周期が短縮する「経早」
月経周期が延長する「経遅」
月経周期が不安定な「経乱」
にわけられます。
舌所見が淡、脈が細弱ということから、
「虚証」とわかり、
「経血量が多い」と、「疲労と脱力感」から、
気虚による経早の症状と合致します。
さらに、「出血傾向」ということから、
脾の統血機能が低下したものと考えられ、脾気虚と判断できます。
よって、脾の機能を向上させ、固摂機能の回復を促す目的で、足の太陰経に取穴します。
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